デジタル大辞泉 「へ」の意味・読み・例文・類語
へ[格助]
1 動作・作用の移動・進行する目標地点・方向を表す。…の方向に向かって。…の方へ。「西
「
2 動作・作用の行われる場所・帰着点を表す。…に。「庭
「十月十四日、関東―
3 動作・作用の向けられる相手・対象を表す。…に対して。…に。「父
「われらが主の太政入道殿―、いかで参らであるべき」〈平家・二〉
[補説]「あたり」の意を表す名詞「
へ[五十音]
2 平仮名「へ」、片仮名「ヘ」は、ともに「部」の
[補説](1) 「へ」は、古くは両唇の無声摩擦子音[Φ]と母音[e]とから成る音節[Φe]であり、さらに奈良時代以前には[pe]であったかともいわれる。室町時代末までは[Φe]であったが、江戸時代に入り、[he]となった。(2) 「へ」は、平安時代半ば以後、語中語尾では一般に[we][je]と混同し、室町時代末には[je]と発音されたが、のちさらに[e]と発音されるようになった。これらは歴史的仮名遣いでは「へ」と書くが、現代仮名遣いでは、助詞「へ」以外はすべて「え」と書く。