ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベルナルデス」の意味・わかりやすい解説
ベルナルデス
Bernardes, Manuel
[没]1710.8.17. リスボン
ポルトガルの神学者,文学者。 17世紀散文文学の代表者。コインブラ大学で哲学と神学を学ぶ。 1674年オラトリオ会に入り,以後 36年間,思索,説教,研究に専念。死の2年前に失明。その文体は A.ビエイラの華麗さはないが,簡素な美しさが特徴。主著『子供たちに分けたパン』 Pão Partido em Pequenos (1694) ,『光と熱』 Luz e Calor (96) ,『新しい森』 Nova Floresta (5巻,1706~28) ,『霊操』 Exercícios Esprituais (07) ,『説教と実践』 Sermões e Práticos (2巻,11) ,『人間の最終目的』 Últimos Fins do Homen (26) 。
ベルナルデス
Bernardes, Diogo
[没]1595?
ポルトガルの詩人。生地の大聖堂で教育を受けたが,司祭への道を捨て,リスボンに出てセバスティアン王に仕える。 1578年モロッコのアルカッセル・キビールの戦いに参加して捕虜となる。その後,カスティリアのフェリペ2世の知遇を得た。ポルトガル北部のリマ川の美しさを循環句法と 10音節の詩句で歌い,「リマ川の詩人」と呼ばれた。すぐれたソネットを残し,そのあるものはカモンイスの調子を思わせる。代表作『イエスへの数編の詩』 Várias Rimas ao Bom-Jesus (1594) ,『リマ川の花』 Flores do Lima (96) ,『リマ川』O Lima (96) 。
ベルナルデス
Bernardes, Arthur da Silva
[没]1955.3.23. リオデジャネイロ
ブラジルの政治家。大統領 (在任 1922~26) 。ミナスジェライス州知事 (18~22) を経て,大統領に就任。在任中,E.ペッソア時代の内外債務によって窮地に陥っていた国家財政の再建に努めたが,サンパウロ州の反政府活動に苦しみ,軍国主義者を押えきれず,十分な成果をあげるにいたらなかった。
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