ホーニング(読み)ほーにんぐ(英語表記)honing

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホーニング」の意味・わかりやすい解説

ホーニング
ほーにんぐ
honing

砥石(といし)と工作物とを一定の面接触状態に保ち、砥石と工作物との間に二次元的な運動を与えて行う加工方法で、とぎ上げともいう。穴の内面の仕上げに多く利用されるが、外表面の仕上げにも用いられる。ホーニングには、放射状の保持具に砥石を取り付けたホーンという工具が使われる。ホーニングの際に用いる加工油としては、一般に灯油または軽油が用いられ、切削性の向上のために硫黄(いおう)系や塩素系の添加剤を加えたものも使用されている。

[清水伸二]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホーニング」の意味・わかりやすい解説

ホーニング
honing

とぎ上げともいう。研削加工一種で,極微細な砥粒から成る棒状の砥石を適当な圧力で工作物に押しつけ,回転と往復運動を与えて,ごく微量ずつ表面を除去する仕上げ法。通常,複数の砥石を工具に取付け,ホーニング盤で作業する。穴の内面,円筒外周,平面のいずれにも適用できるが,穴内面を加工することが最も多い。とぎ目の交差した美麗な表面と,高い真円度,円筒度が得られるため,内燃機関のシリンダ,軸受内面,リングゲージなどの最終仕上げに利用される。

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