ポルタリス(読み)ぽるたりす(英語表記)Jean Étienne Marie Portalis

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポルタリス」の意味・わかりやすい解説

ポルタリス
ぽるたりす
Jean Étienne Marie Portalis
(1746―1807)

フランスの法学者、政治家。フランス民法典ナポレオン法典起草者の一人として有名。ボーセに生まれ、エクス大学法学部卒業後、弁護士となる。行政官・政治家としても活躍。フランス革命後、ナポレオンに信任され、1800年にはトロンシェ、ビゴ・ド・プレアムヌー、マルビルとともに民法典編纂(へんさん)委員に任命される。草案は翌1801年にできあがり、1804年フランス民法典として公布されるが、この法典の編纂にはポルタリス学識と経験とが支配的な役割を果たした。主著『民法典序論』(1827)。

淡路剛久

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポルタリス」の意味・わかりやすい解説

ポルタリス
Portalis, Jean-Étienne-Marie

[生]1746.4.1. ボーセ
[没]1807.8.25. パリ
フランスの法律家,政治家。エクサンプロバンスで弁護士をしていたが,1778~81年にプロバンスの裁判所補佐役となった。 93年の第1共和政確立後にパリに出たがプロバンスの反革命派の指導者 J.シメオン義弟として一時投獄され,釈放後 95年に長老院 Conseil des Anciensの議員に選出され,その議長となった。 97年総裁政府によるクーデターの際スイスに亡命,1800年にナポレオンが執政となるやパリに戻り,フランス民法典の起草に従事。特に婚姻法や相続法は彼の手になるものとして知られる。 06年フランス・アカデミー会員。

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