マグヌス1世(読み)マグヌスいっせい[ノルウェーおう](その他表記)Magnus I Olafson, den Gode

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マグヌス1世」の意味・わかりやすい解説

マグヌス1世[ノルウェー王]
マグヌスいっせい[ノルウェーおう]
Magnus I Olafson, den Gode

[生]1024
[没]1047.10.25.
ノルウェー王 (在位 1035~47) ,デンマーク王 (在位 42~47) 。「善王」とも呼ばれる。オーラフ2世庶子。デンマークのカヌート (大王) と,それと結んだノルウェー豪族に追われ父王とともにロシアへ亡命 (28) 。父王敗死 (30) 後,デンマーク勢力と敵対するにいたったノルウェー豪族に王として迎えられ,ノルウェーに戻った (35) 。ノルウェーを支配していたカヌートの子スウェインをデンマークに追放。カヌートとスウェインが相次いで死去し,後継者ハルザクヌート和解,その死後,デンマーク王をも兼ねた (42) 。オーラフ2世の異母弟であるハーラル3世を迎えてノルウェーを共同統治。デンマークにおいた代官スウェイン (デンマーク王スウェイン2世 ) の反乱にあい,敗死。

マグヌス1世[スウェーデン王]
マグヌスいっせい[スウェーデンおう]
Magnus I Ladulås

[生]1240
[没]1290
スウェーデン王 (在位 1275~90) 。ビルイェル・ヤルル次男フォルクング王家の祖である兄バルデマールに対して反乱を起し,みずからマグヌス1世として王位についた。民兵制を廃止し,騎士制度を採用 (80) ,高級貴族と聖職者とから成る元老院をつくるなど封建制整備を行なった。

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改訂新版 世界大百科事典 「マグヌス1世」の意味・わかりやすい解説

マグヌス[1世]
Magnus Ⅰ

ノルウェー王(在位1035-47),デンマーク王(在位1042-47)。オーラブ2世の息子。スボルの海戦における父の敗死後ロシアに亡命。クヌット2世の支配に反対するノルウェー豪族に迎えられ帰国,王となる。デンマーク王ハルデクヌットとの協定により,その死後デンマーク王ともなる。はじめ豪族を迫害するが,のち法を定めてこれに従い善王と呼ばれる。この法(グラーガースGrágás)はノルウェー最古の書かれた法であるが,伝承されていない。
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