共同通信ニュース用語解説 の解説
みずほフィナンシャルグループ
国内メガバンクグループの一角で、みずほ銀行、みずほ信託銀行、みずほ証券を傘下に持つ。旧第一勧業、富士、日本興業の3銀行が経営統合してできた。連結総資産は200兆円。みずほ銀は2400万件の個人顧客の口座を持ち、国内上場企業の7割と取引している。2019年9月中間連結決算は純利益が前年同期比19・9%減の2876億円だった。
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国内メガバンクグループの一角で、みずほ銀行、みずほ信託銀行、みずほ証券を傘下に持つ。旧第一勧業、富士、日本興業の3銀行が経営統合してできた。連結総資産は200兆円。みずほ銀は2400万件の個人顧客の口座を持ち、国内上場企業の7割と取引している。2019年9月中間連結決算は純利益が前年同期比19・9%減の2876億円だった。
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みずほ銀行、みずほ証券、みずほ信託銀行を中核会社とし、総資産189兆円(2015年3月末時点、連結ベース)に達する世界有数の総合金融グループ、またはその持株会社。傘下にはほかに、シンクタンク、投資顧問会社、プライベートバンクなどを抱える。1999年(平成11)に第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の3行が事業統合に合意し、翌2000年(平成12)9月に3行を母体とする金融グループ「みずほフィナンシャルグループ」が誕生した。みずほ(瑞穂)は「みずみずしい稲穂」の意味で、古来、日本を象徴する美称であり、日本を代表する金融機関になるという意味が込められている。同グループは1990年代のバブル経済崩壊期に政府から注入を受けた公的資金を2006年に完済し、同年11月にはニューヨーク証券取引所に上場した。みずほフィナンシャルグループの誕生は、日本の大手銀行を同グループのほか、三井住友(みついすみとも)フィナンシャルグループ、三菱(みつびし)UFJフィナンシャル・グループの三大勢力に再編する契機となり、保険・証券会社を含む日本の金融再編を促すきっかけとなった。また旧財閥の枠を超え、鉄鋼、造船、化学、ゼネコンなどの産業界の再編を誘発した。
グループ設立後は、2002年に持株会社の傘下にあった第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の3行を、個人取引中心のみずほ銀行と、大企業や海外を取引先とするみずほコーポレート銀行の2行に再編した。2003年には、新たに持株会社みずほフィナンシャルグループを設立し、2005年に子会社株式をすべてみずほフィナンシャルグループへ集約した。傘下の証券・信託子会社も順次合併し、みずほ証券、みずほ信託銀行に集約。このように同グループは持株会社方式をとりながら、母体3行別々であった組織を段階的に再編・統合する手法をとった。しかし再編・統合の緩やかな動きが遠因となって、システム再編が遅れ、2002年と2011年に大規模なシステム障害を起こし、顧客離れを招いた。このため2013年には、みずほ銀行とみずほコーポレート銀行を合併し、銀行業務をみずほ銀行に集約した。
[矢野 武 2015年9月15日]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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