ミュロン(英語表記)Myrōn

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミュロン」の意味・わかりやすい解説

ミュロン
Myrōn

前 480~450年頃活躍したギリシアの彫刻家。アッチカ北西のエレウテライ出身。アルゴスの彫刻家アゲラダスの弟子と伝えられる。青銅彫刻を専門とし,激しい運動による肉体の緊張に満ちた一瞬の静止状態を巧みに表現した。古典主義美術の開拓者とされ,『ディスコボロス (円盤投げ) 』 (ローマ国立美術館) と『アテナとマルシアス』 (ローマ,ラテラノ美術館) などの模刻が今日に伝えられているが,古代文献傑作とたたえられる『黄金の牝牛像』などの動物像は模刻も現存しない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android