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ものを モノヲ

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デジタル大辞泉の解説

ものを[接助・終助]

[接助]《「ものを」から》活用語の連体形に付く。
愚痴・恨み・不平・不満・反駁(はんばく)などの気持ちを込めて、逆接の確定条件を表す。…のに。…けれども。「これほど頼んでいる―、なぜ引き受けてやれないんだ」
「ま幸(さき)くと言ひてし―白雲に立ちたなびくと聞けば悲しも」〈・三九五八〉
理由・原因を強調する意を表す。…からして。…だから。
「湯水をつかふのだ―、かかるが悪くは遠くへどいてるがいい」〈滑・浮世風呂・二〉
[補説]2は近世以降、「を」を省略した「もの」という形でも用いられる。
[終助]《形式名詞「もの」+間投助詞「を」から》
自分の意のままにならないことを不服に思う気持ちを表す。…のになあ。…のだがなあ。「そんなに無理しなくてもよかった―」
「忍びがたく思ひ給へらるる形見なれば、脱ぎ棄(す)てはべらむことも、いとものうくはべる―」〈・藤袴〉
詠嘆・感動の意を表す。…のになあ。…だなあ。
「猫のへあがりて猫またになりて、人とることはあなる―」〈徒然・八九〉

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大辞林 第三版の解説

ものを

〔形式名詞「もの」に古語の間投助詞「を」の付いたものから〕活用語の連体形に接続する。
( 接助 )
不満やうらみなどの気持ちをこめて、逆接的に下に続ける。…のに。…ものだのに。 「早くすればいい-、何をぐずぐずしているのだろう」 「そっとしておいた-、いまさら荒だてなくてもいいじゃないか」 「宮人の安眠やすいも寝ずて今日今日と待つらむ-見えぬ君かも/万葉集 3771」 「我もうらなくうち語りて慰め聞えてむ-、思はずにのみ取りない給ふ御心づきなさに/源氏 紅葉賀
順接的に下に続ける。…ものだから。 「みんなの意見だ-、変えることはできないよ」 「一文からの商で日がな一日居たり立つたりする-、腹もへらうぢやあねえか/滑稽本・浮世風呂 3
( 終助 )
強い詠嘆、話し手の確認の気持ちを表す。 「あら、それでもわたくしにゃ何だかわかりません-」 「さ雄鹿の来立ち鳴く野の秋萩は露霜負ひて散りにし-/万葉集 1580」 「猫の経上りて猫またに成りて人とることはあなる-/徒然 89
不満・不平や悔恨などの気持ちをこめての詠嘆の意を表す。…のになあ。 「あの時もっと注意しておけばよかった-」 「わざわざ雨の中を来なくても、電話一本ですむ-」 「ぬばたまのその夜の梅をた忘れて折らず来にけり思ひし-/万葉集 392」 「雀の子を犬君いぬきが逃しつる。伏籠ふせごのうちにこめたりつる-/源氏 若紫」 〔が本来の用法で、から転じたもの〕

出典|三省堂
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