デジタル大辞泉 「ものを」の意味・読み・例文・類語
ものを[接助・終助]
1 愚痴・恨み・不平・不満・
「ま
2 理由・原因を強調する意を表す。…からして。…だから。
「湯水をつかふのだ―、かかるが悪くは遠くへどいてるがいい」〈滑・浮世風呂・二〉
[補説]2は近世以降、「を」を省略した「もの」という形でも用いられる。
[終助]《形式名詞「もの」+間投助詞「を」から》
1 自分の意のままにならないことを不服に思う気持ちを表す。…のになあ。…のだがなあ。「そんなに無理しなくてもよかった
「忍びがたく思ひ給へらるる形見なれば、脱ぎ
2 詠嘆・感動の意を表す。…のになあ。…だなあ。
「猫のへあがりて猫またになりて、人とることはあなる―」〈徒然・八九〉