モンタギュー(読み)モンタギュー[こう](英語表記)Montagu, Elizabeth Robinson

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モンタギュー」の意味・わかりやすい解説

モンタギュー(公)
モンタギュー[こう]
Montague, Ralph Montague, 1st Duke of

[生]1638.12.24. ロンドン
[没]1709.3.9. ロンドン
イギリス貴族。 1669年フランス特命大使,72年枢密顧問官。 76年再度フランス大使になったが,78年命令なく帰国して枢密顧問官も解任された。同年フランス駐在大使とダンビー (伯) の失脚を画策し,2通の証拠書簡を議会に提出,伯を弾劾裁判に追いやった。 80年フランスに移り,85年帰国。名誉革命ではオランニェ公ウィレム (のちのウィリアム3世 ) を支持し,89年枢密顧問官,宮中納戸係に任命され,モンタギュー伯に叙せられた。 92年2代アルベマール公クリストファー・マンクの未亡人と結婚し,マンク家の遺産をめぐって訴訟事件を起した。 1705年公爵に昇格。彼が 1675~80年ブルームズベリーに造営したモンタギュー邸は,86年焼失したが元どおり再建され,のち大英博物館になった。

モンタギュー
Montagu, Elizabeth Robinson

[生]1720.10.2. ヨーク
[没]1800.8.25. ロンドン
イギリスの女流文学者。才女の名が高く,彼女中心に文学愛好者のサロンがあり,ここから「ブルーストッキング」が生れた。主著『シェークスピア論』 Essay on the Writings and Genius of Shakespeare (1769) 。

モンタギュー
Montagu, Lady Mary Wortley

[生]1689.5.26. 〈洗礼〉ロンドン
[没]1762.8.21. ロンドン
イギリスの女流作家。貴族出身で夫はトルコ大使をつとめた外交官詩作のほか,死後出版された『東方書簡』 Letters from the East (1763) で知られる。種痘をイギリスに紹介したり,詩人ポープとのけんかなどによっても有名。

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