モンタギュー(読み)モンタギュー[こう](その他表記)Montague, Ralph Montague, 1st Duke of

デジタル大辞泉 「モンタギュー」の意味・読み・例文・類語

モンタギュー(Richard Montague)

[1930~1971]米国数学者・論理学者。記号論理学自然言語意味論応用モンタギュー文法を構築して形式意味論の創始者となった。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モンタギュー」の意味・わかりやすい解説

モンタギュー(公)
モンタギュー[こう]
Montague, Ralph Montague, 1st Duke of

[生]1638.12.24. ロンドン
[没]1709.3.9. ロンドン
イギリス貴族。 1669年フランス特命大使,72年枢密顧問官。 76年再度フランス大使になったが,78年命令なく帰国して枢密顧問官も解任された。同年フランス駐在大使とダンビー (伯) の失脚を画策し,2通の証拠書簡議会に提出,伯を弾劾裁判に追いやった。 80年フランスに移り,85年帰国。名誉革命ではオランニェ公ウィレム (のちのウィリアム3世 ) を支持し,89年枢密顧問官,宮中納戸係に任命され,モンタギュー伯に叙せられた。 92年2代アルベマール公クリストファー・マンク未亡人と結婚し,マンク家の遺産をめぐって訴訟事件を起した。 1705年公爵に昇格。彼が 1675~80年ブルームズベリーに造営したモンタギュー邸は,86年焼失したが元どおり再建され,のち大英博物館になった。

モンタギュー
Montagu, Elizabeth Robinson

[生]1720.10.2. ヨーク
[没]1800.8.25. ロンドン
イギリスの女流文学者。才女の名が高く,彼女中心に文学愛好者のサロンがあり,ここから「ブルーストッキング」が生れた。主著『シェークスピア論』 Essay on the Writings and Genius of Shakespeare (1769) 。

モンタギュー
Montagu, Lady Mary Wortley

[生]1689.5.26. 〈洗礼〉ロンドン
[没]1762.8.21. ロンドン
イギリスの女流作家。貴族出身で夫はトルコ大使をつとめた外交官詩作のほか,死後出版された『東方書簡』 Letters from the East (1763) で知られる。種痘をイギリスに紹介したり,詩人ポープとのけんかなどによっても有名。

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改訂新版 世界大百科事典 「モンタギュー」の意味・わかりやすい解説

モンタギュー
Elizabeth Montagu
生没年:1720-1800

イギリスの女性作家。1742年に初代サンドウィッチ伯の孫エドワードと結婚。夫の家をロンドンの知性とファッションの中心にしようと努めた。彼女のサロンは〈ブルーストッキング〉とあだ名され,E.バークやH.モアなど当時の文人が多数出入りした。夫の死後もサロンの女主人として活躍するとともに,シェークスピアに関する評論の中でボルテールを攻撃するなど,みずからの文筆活動も旺盛だった。死後,書簡集が刊行された。
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モンタギュー
Mary Wortley Montagu
生没年:1689-1762

イギリスの書簡文作家。初代キングストン公の娘。1712年初代サンドウィッチ伯の孫と結婚し,トルコ駐在大使(1716-18)となった夫に同伴,本国に書き送った機知と皮肉に富んだ手紙は死後1763年に出版され,ジョンソンやギボンら当代の文人の賞賛を得た。1739年単身大陸に渡り,ベネチアに定住し,この間おもに娘(首相ビュートの妻)にあてた手紙も有名である。またフェミニスト的主題や政治に関するエッセーを匿名で発表した。
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百科事典マイペディア 「モンタギュー」の意味・わかりやすい解説

モンタギュー

英国のサロン主宰者。ヨークシャーの地主の家に生まれる。土地の富裕な地主と結婚するが一児に死なれ,ロンドンに文芸サロンを開き,文人たちのパトロネスとして生涯を過ごした。そのサロンは知的水準の高さで定評があり,〈ブルーストッキング〉と呼ばれて,日本の《青鞜》に名を与えた。《シェイクスピアの作品と精神》(1769年)や死後刊行の書簡などが残る。

モンタギュー

英国の女性作家,詩人。トルコ情報を伝える書簡集《大使館だより》(1763年)で知られる。貴族の娘として生まれ,父親の蔵書から教養を身につけた。ロンドンの社交界ではその美貌と機知によって知られ,ポープも崇拝者の一人だったという。

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デジタル大辞泉プラス 「モンタギュー」の解説

モンタギュー

《Montagu》イギリス海軍の戦艦。ダンカン級。1901年進水、1903年就役の前弩級戦艦。名称は、17世紀のイギリスの貴族、モンタギュー公(ラルフ・モンタギュー)の名にちなむ。1906年、霧のためランディ島に座礁、翌年破棄となる。

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世界大百科事典(旧版)内のモンタギューの言及

【サウス・サンドウィッチ[諸島]】より

…南大西洋,ウェッデル海北方にあるイギリス領の火山性弧状列島。南緯57゜45′,西経26゜30′付近に位置し,主島モンタギュー島をはじめ計11の小島からなり,総面積312km2。アンデス山脈から南極半島に延びるスコシア海嶺で結ばれ,最高峰のベリンダ山(1372m)など不毛の山地が多く無人。…

【ブルーストッキング】より

…本来は18世紀イギリスの一部のインテリぶった女性たちに与えられた蔑称。E.モンタギューがそのグループの指導者と目されていた。語源については諸説があるが,J.ボズウェルが《サミュエル・ジョンソン伝》(1791)で語るところによると,18世紀の終りごろ,エリザベス・ビージーなる女性のサロンで,インテリ女性たちの夕べの会合がしばしば開かれ,主として文学や芸術に関する高級な議論が交わされていた。…

※「モンタギュー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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