ユキザサ(読み)ゆきざさ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ユキザサ」の意味・わかりやすい解説

ユキザサ
ゆきざさ / 雪笹
[学] Maianthemum japonicum (A.Gray) LaFrankie
Smilacina japonica A.Gray

ユリ科(APG分類:キジカクシ科)の多年草。根茎から茎を出し、直立して高さ約40センチメートル、上部は斜め上に伸びる。葉は茎に左右2列につき、長楕円(ちょうだえん)形で長さ約10センチメートル、両面が開出毛に覆われ、数本の縦脈がある。5~6月、茎頂に長さ約7センチメートルの軟らかい開出毛のある円錐(えんすい)花序をつけ、多数の白色花を開く。花は径約5ミリメートル、花被(かひ)は6枚あり狭長楕円形で先は鈍くとがる。果実球形液果で径約5ミリメートル、10~11月に赤く熟し、種子は数個できる。

河野昭一 2019年4月16日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ユキザサ」の意味・わかりやすい解説

ユキザサ(雪笹)
ユキザサ
Smilacina japonica

クサスギカズラ科の多年草。日本,東アジア,ウスリー,アムールに分布する。山地の林中,木陰に生える。地下茎は肉質で地をはい,節から根を出す。茎は長さ 20~60cmで直立するが上半は斜上し,上部になるに従って毛が多くなる。下部は白色膜質の葉鞘で包まれる。葉は 2列に並び,柄は短く広楕円形,両面に毛が多い。5~7月,円錐花序を頂生し,小さい白花をつける。液果は初め緑色球形,赤熟する。果肉は甘いが,やや毒性があるといわれる。同属の近縁種は北アメリカにもある。

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