デジタル大辞泉 「ゆ」の意味・読み・例文・類語
ゆ[格助]
1 動作・作用の起点を表す。…から。
「朝に
2 動作の移動・経由する場所を表す。…を通って。
「川沿ひの
3 比較の基準を表す。…に比べて。…より。
「衣手
4 動作の手段・方法を表す。…によって。…で。→ゆり →よ →より
「
ゆ[助動]
1 受け身の意を表す。…れる。
「手束杖腰にたがねてか行けば人に
2 可能の意を表す。…ことができる。
「日な曇り
3 自発の意を表す。自然に…となる。→らゆ
「大君の継ぎて
[補説]「る」に先行する助動詞。2の意味で用いられるときは、打消しの語を伴い、不可能の意を表すことが多い。平安時代以降は「る」が使われたが、「聞かゆ」「思はゆ」などは音変化して一語化し、「聞こゆ」「おもほゆ」(さらに転じて「おぼゆ」)の形で用いられた。平安時代以降では、連体詞「あらゆる」「いわゆる」などに連体形「ゆる」の形をとどめている。