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より ヨリ

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デジタル大辞泉の解説

より[副]

[副]《助詞「より」から。欧文の翻訳で用いられ広まった語》一段と程度がまさるさま。いっそう。「他の者に比べて、彼はより勤勉だ」「よりよい社会」

より[格助]

[格助]名詞、活用語の連体形、副詞、一部の助詞などに付く。
比較の標準・基準を表す。「思ったより若い」「以前より腕があがった」
「おなじ程、それ―下﨟(げらふ)の更衣たちは、まして安からず」〈・桐壺〉
ある事物を、他との比較・対照としてとりあげる意を表す。「僕より君のほうが金持ちだ」「音楽より美術の道へ進みたい」
「その人、かたち―は、心なむまさりたりける」〈伊勢・二〉
(打消しの語と呼応して)それに限定するという意を表す。「そうするよりほかはない」「狭いが、ここで寝るよりしかたがない」
「ひとりの娘―ほかにやるものがござらぬ」〈浮・胸算用・二〉
動作・作用の起点を表す。…から。「午前一〇時より行う」「父より手紙が届いた」「東より横綱登場」
「うたたねに恋しき人を見てし―夢てふものはたのみそめてき」〈古今・恋二〉
事柄の理由・原因・出自を表す。…がもとになって。…から。…のために。
「百薬の長とはいへど、万(よろづ)の病は酒―こそ起これ」〈徒然・一七五〉
動作の移動・経由する場所を表す。…を通って。…を。…から。
「木(こ)の間(ま)―もりくる月の影見れば心づくしの秋はきにけり」〈古今・秋上〉
動作・作用の手段・方法を表す。…によって。…で。
「他夫(ひとづま)の馬―行くに己夫(おのづま)し徒歩(かち)―行けば見るごとに音(ね)のみし泣かゆ」〈・三三一四〉
(活用語の連体形に付き)ある動作・作用のあと、すぐ別の動作・作用の起こる意を表す。…とすぐ。…と同時に。…や否や。→からゆりよりかよりも
「三里に灸(きう)すうる―、松島の月まづ心にかかりて」〈奥の細道
[補説]古語ではかなり広く種々の意味に用いられたが、現代語では、比較の基準を表す用法が主で、その他の用法は、中世末ごろから「から」「にて」「で」などに譲っている。なお、4は、多く書き言葉や、改まった言い方に用いられる。

出典|小学館
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大辞林 第三版の解説

より

( 副 )
〔格助詞「より」から〕
物事の程度がさらに加わるさまを表す。もっと。いっそう。 「乗り物のスピードは-速くなってきている」 「新しいビルは-高くなる傾向にある」 「こちらの方が-純粋で、かつ美しい気がする」 「 -一層の努力が必要だ」 〔格助詞「より」の古来からの用法である比較の基準を表すものから、副詞として転用されるようになったもの。明治以降、西欧語の翻訳文において用いられ始め、それが広く行われるに至った〕 → より(格助)

より

( 格助 )
比較の基準を表す。「よりは」「よりも」「よりか」などの形をとることが多い。 「富士山-高い山」 「思った-も立派なできばえ」 「人-は妹そも悪しき恋もなくあらましものを思はしめつつ/万葉集 3737
一定の範囲を限定する意を表す。下に時間・距離・位置などに関する名詞がくることが多い。 「私の家は公園-手前にある」 「五時-後にしよう」 「これ-東、娑婆世界-西に、天上の人の植ゑし木の声すなり/宇津保 俊蔭
(打ち消しの語句を伴って)ほかのものを否定し、それと限る意を表す。「よりほか」「よりしか」などの形を用いることが多い。 「ことわる-しかたがない」 「もろともにあはれと思へ山桜花-ほかに知る人もなし/金葉 雑上
動作・作用の時間的・空間的起点を表す。現代語では、書き言葉的で、話し言葉では「から」を用いるのが普通である。 「神戸港-船出する」 「六時-開会の予定」 「いづく-来りしものそまなかひにもとなかかりて安眠やすいしなさぬ/万葉集 802
動作の行われる場所・経由地を表す。…を通って。から。 「古に恋ふる鳥かもゆづるはの御井みいの上-鳴き渡り行く/万葉集 111」 「かたゐのやうなる姿なる、この車のまへ-いきけり/大和 148
動作・作用の手段・方法を表す。で。にて。 「つぎねふ山背道やましろじを他夫ひとづまの馬-行くに己夫おのづまし徒歩かち-行けば/万葉集 3314」 「ただひとり徒歩かち-まうでけり/徒然 52
原因・理由を表す。のゆえに。によって。 「つはものどもあまた具して山へ登りける-なむその山をふじの山とは名づけける/竹取」
(活用する語の連体形に付き)「…するとすぐ」「…するやいなや」の意を表す。 「命婦かしこにまかでつきて門引き入るる-、けはひあはれなり/源氏 桐壺」 「名を聞く-、やがて面影は推しはからるる心地するを/徒然 71」 〔 (1) 上代には、ほとんど同じ用法をもつ格助詞として、「ゆ」「ゆり」「よ」「より」の四語がある。これらの語源に関しては、「ゆり」「より」からその省略形として「ゆ」「よ」が生じたとする説と、「ゆ」「よ」から「ゆり」「より」が生じたとする説とがある。→「ゆり」(格助)の補説 (1) 。 (2) 「より」は上代から用いられている語であるが、古来、その用法が変わらないのはで、中古以降、などは次第に「から」がこれに代わり、その他のものも「にて」「で」その他の語に代わったものが多い〕

出典|三省堂
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