デジタル大辞泉
「よ」の意味・読み・例文・類語
よ[感]
[感]
1 相手に呼びかけたり、訴えたりするときに発する語。「よ、元気かい」
2 男性が目上の人の呼びかけに答えて言う語。
「人の召す御いらへには、男は『―』と申し、女は『を』と申すなり」〈著聞集・八〉
よ[五十音]
1 五十音図ヤ行の第5音。硬口蓋と前舌との間を狭めて発する半母音[j]と母音[o]とから成る音節。[jo]
2 平仮名「よ」は「與」の略体「与」の草体から。片仮名「ヨ」も「與」の略体「与」の末3画から。
[補説]「よ」は、また、「きょ」「しょ」「ちょ」などの拗音の音節を表すのに、「き」「し」「ち」などの仮名とともに用いられる。現代仮名遣いでは、拗音の「よ」は、なるべく小書きにすることになっている。
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よ
- 〘 間投助詞 〙
- [ 一 ] 感動をこめて聞き手に働きかけ、また念を押すのに用いられる。
- ① 文中の用語を受ける。
- [初出の実例]「吾(あ)はも与(ヨ) 女(め)にしあれば 汝(な)を置(き)て 男(を)は無し 汝を置て 夫(つま)はなし」(出典:古事記(712)上・歌謡)
- 「四部の弟子はよな、比丘よりは比丘尼は劣り、比丘尼より優婆塞は劣り」(出典:徒然草(1331頃)一〇六)
- ② 終止した文・体言止めの文を受ける。
- [初出の実例]「我(わ)が着(け)せる 襲(おすひ)の裾に 月立たなむ余(ヨ)」(出典:古事記(712)中・歌謡)
- 「昼は咲き夜は恋ひ寝(ぬ)る合歓木(ねぶ)の花君のみ見めや戯奴(わけ)さへに見代(よ)」(出典:万葉集(8C後)八・一四六一)
- 「馬を取て来よと許云懸て」(出典:今昔物語集(1120頃か)二五)
- 「小父さん、犬を見て来ましたよ」(出典:蓼喰ふ虫(1928‐29)〈谷崎潤一郎〉四)
- [ 二 ] 体言を受けて、呼び掛けを表わす。
- [初出の実例]「大魚(おふを)よし 鮪(しび)突く海人余(ヨ)」(出典:古事記(712)下・歌謡)
- 「少納言よ。直衣着たりつらんは、いづら。宮のおはするかとて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若紫)
よの語誌
( 1 )上代から現代まで盛んに用いられたが、時代による用法の変化の幅は小さい。(イ) 平安時代末期から係助詞「こそ」の結びに使われる例が出現する。(ロ) 室町時代から変化形「い」が出現する。(ハ) 格助詞「と」についた「とよ」の形は、本来「…と思うよ」「…と言うよ」のような意であったが、次第に「とよ」だけで同様の意味に用いられるようになる。→「とよ」。
( 2 )②の万葉例、今昔例にみられる「見よ」「来よ」などについては、古典文法ではカ変・サ変・上一段・上二段・下二段の命令形の一部とするが、この「よ」はもともと本項の間投助詞である。奈良時代には「吉野よく見与(みよ) 良き人四来三(よくみ)」〔万葉‐二七〕(上一段の例)「都止米(つとめ)もろもろ 須々売(すすめ)もろもろ」〔仏足石歌〕(下二段の例)と「よ」を添えない形で命令する、本来の形が少なくない。後にも「とくこと言ひやりたるに」〔枕‐二五〕(カ変の例)がある。→「ろ」の補注
よ
- 〘 格助詞 〙 体言または体言に準ずる語を受けて「より」と同様に用いられる上代語。
- ① 動作・作用の起点を示す。時間的な場合と空間的な場合とがある。
- [初出の実例]「狭井河用(ヨ) 雲立ち渡り 畝火山 木の葉さやぎぬ 風吹かむとす」(出典:古事記(712)中・歌謡)
- 「天地の 遠き始め欲(ヨ) 世の中は 常無きものと 語り継ぎ ながらへ来れ」(出典:万葉集(8C後)一九・四一六〇)
- ② 動作・作用の行なわれる場所・経由地を示す。空間的・抽象的な場合がある。
- [初出の実例]「己が命(を)を 盗み死せむと 後(しり)つ戸用(ヨ) い行き違ひ 前つ戸用(ヨ) い行き違ひ 窺はく 知らにと」(出典:古事記(712)中・歌謡)
- 「旅にして妹に恋ふれば霍公鳥(ほととぎす)わが住む里に此(こ)欲(ヨ)鳴き渡る」(出典:万葉集(8C後)一五・三七八三)
- ③ 動作の手段を示す。
- [初出の実例]「浅小竹原(あさじのはら) 腰泥(なづ)む 空は行かず 足用(ヨ)行くな」(出典:古事記(712)中・歌謡)
- ④ 比較の基準を示す。
- [初出の実例]「雲に飛ぶ薬はむ用(ヨ)は都見ばいやしき吾(あ)が身また変若(を)ちぬべし」(出典:万葉集(8C後)五・八四八)
よの補助注記
用例は「古事記‐歌謡」と「万葉集」に見られるだけである。
よ
- 〘 感動詞 〙
- ① 目上の人の呼び掛けに対して答える男性の返事。
- [初出の実例]「人のめす御いらへには、男はよと申、女はをと申也」(出典:古今著聞集(1254)八)
- ② 驚いた時に思わず口をついて出ることば。やっ。
- [初出の実例]「よ。おのれが。とくとく。ゆびさし。とめ」(出典:天正本狂言・酢辛皮(室町末‐近世初))
- ③ 相手に呼び掛けたり訴えたりする時に発することば。
- [初出の実例]「『私(わちき)をわるく思ってお呉でなひヨ。ヨ姉さん』」(出典:人情本・春色梅美婦禰(1841‐42頃)四)
よ【よ・ヨ】
- 〘 名詞 〙 五十音図の第八行第五段(ヤ行オ段)に置かれ、五十音順で第三十八位(同音のかなの重複を含めるとき、第四十位)のかな。いろは順では第十五位で、「か」のあと「た」の前に位置する。現代標準語の発音では、硬口蓋と前舌との間を狭めて発する有声の半母音 j と母音 o との結合した音節 jo にあたる。イ段のかなに添えてオ段の拗音を表わすことがある。現代かなづかいでは拗音の場合「よ」を小文字で添える。「よ」の字形は、「與」の略体「与」の草体から出たもの、「ヨ」の字形は、同じく「與」の略体「与」の末画から出たものである。なお、「ヨ」は「與」の上右部の
から出たとする説もある。ローマ字では、yo と書く。
よ
- 〘 副詞 〙 ( 「え(得)」の変化した語か。一説に「よう」の変化した語とも。後に打消の表現を伴って用いる ) …することができない。とても…できない。よう。
- [初出の実例]「世の害をばよ免れまいぞ、無為にはえ居まいぞ」(出典:京大本論語抄(16C前)雍也)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「よ」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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よ
五十音図第8行第5段の仮名で、平仮名の「よ」は「与」の草体から、片仮名の「ヨ」も「与」の終画からできたものである。万葉仮名には甲乙2類あって、甲類に「用、容、欲、用、庸、遙(以上音仮名)、夜(訓仮名)」、乙類に「余、与、餘、豫、譽、預(以上音仮名)」、「代、世、吉、四(以上訓仮名)」などが使われた。草仮名としては「
(与)」「
(餘)」「
(余)」「
(夜)」などがある。
音韻的には/jo/で、舌面と歯茎硬口蓋(こうがい)とを狭めて発する摩擦音[j]を子音にもつ(母音の[i]と非常に近い音なので半母音ともいう)。上代では甲乙2類に仮名を書き分ける、これは当時の音韻を反映したものと考えられる。
[上野和昭]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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