りそな銀行(読み)りそなぎんこう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「りそな銀行」の意味・わかりやすい解説

りそな銀行(株)
りそなぎんこう

都市銀行の一つ。2003年(平成15)3月あさひ銀行大和銀行統合・再編し、「りそな銀行」「埼玉りそな銀行」を設置。埼玉りそな銀行はあさひ銀行の埼玉県内の店舗等を承継、それ以外をりそな銀行が承継した。両行とも持株会社りそなホールディングス傘下であり、りそなグループ中核を担う。

 りそな銀行は、本店所在地が大阪市中央区、銀行業務に加え、信託業務を行う。2008年3月時点の預金は約19兆2847億円、貸出金約17兆1752億円、資本金約2799億円、有人店舗数334、店舗外ATM528、従業員数8277人である。

 埼玉りそな銀行は、本店所在地がさいたま市浦和区、地域に密着した銀行でありながら、都市銀行と同じ機能をあわせもつ。2008年3月時点の預金は約9兆0716億円、貸出金約6兆1818億円、資本金700億円、有人店舗数128、店舗外ATM316、従業員数2784人である。

 なお、りそな銀行、りそなホールディングスは2003年5月経営危機に陥り、りそな銀行は公的資金注入を受けることが決定、経営再建に向け「特別支援行」として政府の管理下に置かれることとなった。事実上国有化であるが、りそなホールディングスの上場は維持された。現在、再建途上にあり、2009年4月にはりそな銀行とりそな信託銀行が合併し、両行が有していた信託機能はりそな銀行に集約された。

[金子邦彦]

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百科事典マイペディア 「りそな銀行」の意味・わかりやすい解説

りそな銀行[株]【りそなぎんこう】

2003年3月,りそなホールディングス傘下の旧あさひ銀行と旧大和銀行が,合併して改称。埼玉県内の旧あさひ銀行の店舗は埼玉りそな銀行と改称。またあさひ信託銀行を大和信託銀行,大和銀行へ統合のうえ,大和信託銀行がりそな信託銀行に改称した。不良債権増大により2003年公的資金1兆9600億円の再注入を受けた。公的資金の返済は2018年3月を目標としていたが,業績の改善から2015年に完済する見込みである。本店大阪。2015年資本金2799億円,2015年3月期経常収益8612億円。
→関連項目あさひ銀行[株]コスモ証券[株]西日本銀行[株]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「りそな銀行」の意味・わかりやすい解説

りそな銀行
りそなぎんこう

銀行大手。金融持株会社りそなホールディングスの 100%出資子会社。関西を拠点とする大和銀行と関東基盤のあさひ銀行が 2003年3月,スーパーリージョナルバンク(大型地域銀行)を目指して持株会社のもとに経営を統合,全国規模のりそな銀行と,地域銀行の埼玉りそな銀行,近畿大阪銀行,奈良銀行に再編・分社化した。しかし同年 5月,過少資本問題をきっかけに預金保険法による公的資金の注入が決まり,実質国有化された。2011年3月,公的資金の返済によって国の持株比率が 27%となり,国から実質的な経営権を回復した。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「りそな銀行」の解説

りそな銀行

正式社名「株式会社りそな銀行」。英文社名「Resona Bank, Limited」。銀行業。大正7年(1918)「株式会社大阪野村銀行」設立。昭和2年(1927)「株式会社野村銀行」に改称。同23年(1948)「株式会社大和銀行」に改称。平成15年(2003)「株式会社あさひ銀行」と合併し現在の社名に変更。本店は大阪市中央区備後町。りそなホールディングス子会社の都市銀行。埼玉りそな銀行・近畿大阪銀行・りそな信託銀行で構成するりそなグループの中核。

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