アオイ科(APG分類:アオイ科)の多年草。草丈3メートル。茎表層部の繊維は強靭(きょうじん)で、もっぱらこの繊維を利用することを目的として発達してきた系統と、紅色で、肉質化して肥厚した萼(がく)と包葉および葉を食用とすることを目的として発達してきた系統とがある。原産地は西アフリカといわれる。しかしインドや中央アメリカにおける変異も大きい。繊維用の系統は中央アメリカ、メキシコ、ジャマイカ、アメリカ合衆国南部、インドネシア、フィリピン、インドなどで栽培される。成葉は掌状で3~5裂する。花は黄色で、葉腋(ようえき)につく。茎が赤色と青色の2種類がある。繊維をロゼル麻とよび、雑用織布、紐(ひも)、紙原料とする。食用の系統は、花期後に肥大した萼と包葉を利用する。いずれも朱赤から暗赤色で、酸味が強く、生食のほかジューサーにかけ清涼飲料とし、またジャム、ゼリーをつくる。若果はウメの代用ともする。また萼と包葉を乾燥させて天然着色料ともする。ハーブ・ティーとしても利用し、ハイビスカスティーと称される。若葉はサラダや煮つけに用いる。
[飯塚宗夫 2020年4月17日]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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