アイゼン

デジタル大辞泉 「アイゼン」の意味・読み・例文・類語

アイゼン

《「シュタイクアイゼン」の略》登山用具の一。氷雪上を登降する際に靴底につける滑り止め金具鉄枠に鉄のつめをつけたもの。かなかんじきクランポン

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精選版 日本国語大辞典 「アイゼン」の意味・読み・例文・類語

アイゼン

  1. 〘 名詞 〙 ( シュタイクアイゼン[ドイツ語] Steigeisen の略 ) 登山用具の一つ登山靴の底につける鋼鉄製のとがった爪を持つ金具。凍った雪上を歩くときに、すべり止めにつける。クランポン。
    1. [初出の実例]「靴にはもちろんオーバー・シュウズ。その上にアイゼンを履く」(出典:氷壁(1956‐57)〈井上靖〉三)

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改訂新版 世界大百科事典 「アイゼン」の意味・わかりやすい解説

アイゼン

登山用具。正しくはシュタイクアイゼンSteigeisenまたはクランポンcrampon。堅雪や氷雪の急斜面を登降するときに,滑落防止のため靴底に結びつける鋼鉄のスパイク状のもの。19世紀にイギリスで考案され,ヨーロッパアルプスで用いられた。日本には1920年槙有恒がヨーロッパより持ち帰ったものが最初つめは4~12本で,初めは炭素鋼鍛造であったが,のち特殊鋼板の打抜きになり,つめ数も増えて10本,12本のけりづめつきが多くなった。日本では猟師や木こりが〈かねかんじき〉を用いたが,これは森林限界内にとどまり,氷雪地域には及ばなかった。氷雪登攀(とうはん)はアイゼンの開発で急速に進歩した。
かんじき
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アイゼン」の意味・わかりやすい解説

アイゼン
あいぜん
Eisen ドイツ語

雪や氷の斜面を登降するとき滑落を防止するため登山靴の底に装着する用具。正しくはシュタイクアイゼンSteigeisenという。日本でも古く猟師や炭焼きの人々がカナカンジキと称する類似の用具を使用していた。ヨーロッパのアルプス地方で古くから使用され、日本には1921年(大正10)に輸入された。英語でクランポンcramponともよばれるが、略称のアイゼンが一般化した。構造は4~12本の金属製の爪(つめ)が氷雪の斜面に食い込むようにつくられ、近年はさらに爪の本数が増え、つまさきに蹴爪(けづめ)のついたものが多く、製法も鍛造から鋼板打抜きのものが多くなった。アイゼンの発達によって冬季登山の技術が急速に進歩したといってよい。

[徳久球雄]

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普及版 字通 「アイゼン」の読み・字形・画数・意味

然】あいぜん

ほのかに見えるさま。而。愛而。而。〔礼記、祭義〕祭るの日、室に入りて、然として必ず其の位を見ることり。

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然】あいぜん

たちこめるさま。〔管子、侈靡〕然として夏の靜雲の、乃ち人の體にぶが(ごと)し。

字通「」の項目を見る


然】あいぜん

くらい。

字通「」の項目を見る

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百科事典マイペディア 「アイゼン」の意味・わかりやすい解説

アイゼン

ドイツ語のシュタイクアイゼンSteigeisenの略で,steig(登る)+Eisen(鉄)の意。登山靴の底にくくりつけて用いる鋼鉄製のスパイク。堅い雪や氷の上を歩くときピッケルと併用し,滑落を防ぐ。8本爪,10本爪,12本爪のほか,夏山用のX型,4本爪の軽アイゼンもある。19世紀末,ヨーロッパのアルピニズムが初登頂・初登攀(とうはん)を激しく競うようになり,より困難なルートを突破するために工夫された道具の一つ。→【かんじき】

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