共同通信ニュース用語解説 「アオザメ」の解説
アオザメ
世界の熱帯から温帯の海に広く分布するサメの一種。大きいものは体長4メートル、体重500キロを超える。はえ縄や流し網での混獲が多く、肉はかまぼこの原料やみそ煮込みの材料、ひれはフカヒレとして人気。背骨が医薬品やサプリメントとして使われることもある。水産庁によると、アオザメの日本の水揚げ量は、サメ類の総水揚げ量の8%弱を占める。
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世界の熱帯から温帯の海に広く分布するサメの一種。大きいものは体長4メートル、体重500キロを超える。はえ縄や流し網での混獲が多く、肉はかまぼこの原料やみそ煮込みの材料、ひれはフカヒレとして人気。背骨が医薬品やサプリメントとして使われることもある。水産庁によると、アオザメの日本の水揚げ量は、サメ類の総水揚げ量の8%弱を占める。
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軟骨魚綱ネズミザメ目ネズミザメ科の属の総称、またはその1種の名称。アオザメ属Isurusは、尾びれの下葉がよく発達し、全体的に三日月形の尾びれをしていること、尾びれの付け根が縦扁(じゅうへん)し、その側方に1本のキール(隆起線)が発達すること、歯がナイフ形で、その両側に側尖頭(そくせんとう)がないことなどの特徴をもつ。アオザメ属にはアオザメI. oxyrinchusとバケアオザメI. paucusの2種があるが、胸びれの長さなどで区別できる(アオザメは短く、バケアオザメは長い)。
種としてのアオザメ(英名shortfin mako)はおもに外洋の表層に生息するが、ときに岸近くにも来遊する。高速で泳ぎ、釣り針にかかると空中にジャンプしたり、勢いで釣り船の中に飛び込んできたりする。全長4メートルほどになる。生殖方法は食卵型の胎生で、子宮内で自分の卵黄を吸収してしまうと、卵巣から補給される小形の栄養卵を摂食して成長する。産まれるときの大きさは約70センチメートル、1腹の胎仔(たいし)数は普通は10~18尾で、最大では25尾ほどである。肉はしまり、美味でステーキなどにされる。太平洋、インド洋、大西洋の暖海域に広く分布し、日本近海では南日本の太平洋側に多い。国際自然保護連合(IUCN)のレッド・リストでは、絶滅危惧(きぐ)種中の「危機」(EN)に指定されている(2021年9月時点)。
[仲谷一宏 2021年10月20日]
ネズミザメ目ネズミザメ科の海産魚。体色が濃青色をしているところからこの名がある。世界の温帯から熱帯にかけての外洋域に広く分布し,日本では太平洋側や東シナ海に多い。尾びれの下葉が長く後縁が半月形で尾柄部に1本の隆起線があり,歯はきば状である。全長4mを超える。同属のバケアオが深海性であるのに対し,アオザメは表層性と著しい対照をなす。海水よりも高い体温をもち,魚類の中でもマグロ,カツオなみのスピードを出す。カツオやシイラなどの大型の表層魚を食べる。性質はどうもうで針にかかるとジャンプするので,大物釣りの好対象となる。胎児は子宮内に排卵される卵を食べ,卵黄胃と呼ばれる大きな腹をもつ。全長1m近くで生まれ,1産10尾前後の子を生む。おもにマグロはえなわで漁獲され,肉はたいへんおいしく,イタリアではステーキとして賞味される。
執筆者:谷内 透
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