共同通信ニュース用語解説 「アカウミガメ」の解説
アカウミガメ
赤褐色で、成体の体重は70~180キロ。温帯・亜熱帯域に生息し、北太平洋のほか南太平洋や大西洋、地中海、インド洋に分布する。1回の産卵で90~130個を産む。アオウミガメ、タイマイなど他のウミガメに比べて頭が大きいのが特徴で、強い顎を持ち、主に甲殻類や貝類を食べる。大半を海中で過ごすため、生態や寿命など分かっていないことが多い。
更新日:
出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報
赤褐色で、成体の体重は70~180キロ。温帯・亜熱帯域に生息し、北太平洋のほか南太平洋や大西洋、地中海、インド洋に分布する。1回の産卵で90~130個を産む。アオウミガメ、タイマイなど他のウミガメに比べて頭が大きいのが特徴で、強い顎を持ち、主に甲殻類や貝類を食べる。大半を海中で過ごすため、生態や寿命など分かっていないことが多い。
更新日:
出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報
爬虫(はちゅう)綱カメ目ウミガメ科のカメ。世界の温帯から亜熱帯域にかけて分布する。大形のウミガメで、背甲は赤褐色。肋甲板(ろっこうばん)は5対を基本とするが、4対または5対以上などの変異もみられ、左右が対をなさない場合もある。第1肋甲板が頂甲板に接するのを常とする。前額板は2対が普通である。雑食性で、軟体動物、甲殻類、ウニやヒトデ、海綿類、クラゲなどのほか、大形のプランクトン、海藻なども食べる。老成すると、体重200キログラム、甲長1.2メートルを超える。日本の太平洋沿岸は重要な産卵場で、5~8月上旬に産卵上陸がみられるが、北緯37度付近を北限とする。1回の平均産卵数は約120卵で、シーズン中に同じ雌がほぼ2週間の間隔で数回産卵する。孵化(ふか)までには50~60日を必要とする。卵は食用にもされ、肉も地方によっては食べるが、近年産卵場環境の悪化などにより資源の衰微が著しく、国際的に保護する傾向にある。日本でも自治体により保護条例や漁業規則などで採捕を禁止している。また、地域指定の天然記念物として、1967年(昭和42)に徳島県海部(かいふ)郡日和佐(ひわさ)町(現美波(みなみ)町)の大浜海岸のアカウミガメおよびその産卵地が、1980年に静岡県御前崎(おまえざき)海岸のアカウミガメおよびその産卵地が指定されている。
[内田 至]
日本本土の海浜にも上陸して産卵する唯一のウミガメ科のウミガメ。日本の水族館で見られるウミガメのほとんどが本種。世界の熱帯~亜熱帯の海域に分布するが温帯地方にも現れる。甲は楯形で大きく背面は赤褐色,腹面は淡黄色。甲板は敷石状で幼体では各甲板ににぶい隆条がある。甲長80~100cm,体重100~150kgくらいで,他のウミガメに比べ頭部が大きい。雑食性でカニ,イカ,魚類のほか,海藻,カツオノエボシなどのクラゲ類をも餌とする。他のウミガメ類よりも温度の低い地方で繁殖し,日本では5~8月ごろ,南西諸島および九州沿岸から関東地方の九十九里浜までの太平洋岸に上陸して産卵する。1回の産卵数は80~160個くらい,多いものは200個を超える。約2ヵ月で孵化(ふか)する。よく知られている産卵地は屋久島の栗生,日南海岸,徳島県海部郡美波町の旧日和佐町などで,各地で保護や観察が続けられ,とくに日和佐中学や姫路水族館などでアカウミガメの産卵,孵化や回帰性について長年にわたって調査されてきた。その結果,日本にやってくるアカウミガメにも回帰性があり,太平洋を回遊して再び同じ産卵場所に帰ってくることが知られている。
→ウミガメ[図]
執筆者:松井 孝爾
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
…完全な海生種で,陸地には産卵期しか上陸しないが,アオウミガメが日光浴のため無人島の砂浜にやってくることが知られている。現生のウミガメ類の分類には諸説があるが,ウミガメ科を骨格の違いでアオウミガメ亜科とアカウミガメ亜科の2グループに分け,前者にはアオウミガメChelonia mydas(イラスト)とオーストラリアアオウミガメC.depressaの2種,後者にはアカウミガメCaretta caretta(イラスト),ヒメウミガメLepidochelys olivacea,ケンプヒメウミガメL.kempiiおよびタイマイEretmochelys imbricata(イラスト)の4種を含む考え方が支持されている。 海洋生活に適応してウミガメ類の甲は平らで,他のカメ類より退化しており,頭部と四肢は甲内に完全には引きこめることができない。…
…完全な海生種で,陸地には産卵期しか上陸しないが,アオウミガメが日光浴のため無人島の砂浜にやってくることが知られている。現生のウミガメ類の分類には諸説があるが,ウミガメ科を骨格の違いでアオウミガメ亜科とアカウミガメ亜科の2グループに分け,前者にはアオウミガメChelonia mydas(イラスト)とオーストラリアアオウミガメC.depressaの2種,後者にはアカウミガメCaretta caretta(イラスト),ヒメウミガメLepidochelys olivacea,ケンプヒメウミガメL.kempiiおよびタイマイEretmochelys imbricata(イラスト)の4種を含む考え方が支持されている。 海洋生活に適応してウミガメ類の甲は平らで,他のカメ類より退化しており,頭部と四肢は甲内に完全には引きこめることができない。…
※「アカウミガメ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新