アキグミ(読み)あきぐみ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アキグミ」の意味・わかりやすい解説

アキグミ
あきぐみ
[学] Elaeagnus umbellata Thunb.

グミ科(APG分類:グミ科)の落葉低木。よく分枝する。小枝は黄赤褐色。葉は円いものから細長いものまで、広狭さまざまである。葉の裏面銀色鱗片(りんぺん)に密に覆われる。花は4~5月、葉腋(ようえき)に集まって開く。萼(がく)の外面は銀色の鱗片に厚く覆われ、内面黄褐色を呈し、筒部は細長く裂片は4枚、披針(ひしん)形でよく尖(とが)る。花弁はなく、雄しべは4本。果実球形ないし楕円(だえん)状球形で小さく、9~10月に赤く熟し、食べられる。日本では北海道南部、本州、四国、九州、奄美諸島分布朝鮮半島から中国、インド周辺にも分布する。

[籾山泰一 2019年11月20日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アキグミ」の意味・わかりやすい解説

アキグミ(秋茱萸)
アキグミ
Elaeagnus umbellata

グミ科の落葉低木で,北海道南西部から琉球列島,朝鮮半島,中国に分布する。高さ1~3m。小枝,葉柄,花柄,子房銀白色または淡赤褐色の鱗片でおおわれ,枝はところどころにとげがある。葉は互生し狭長楕円形で,若いときは両面ともに白い鱗片におおわれる。表面はこれが次第に落ちて緑色となるが,裏面は秋まで白い。花期は4~5月。花は葉脈に1~7個束生し芳香がある。は四角筒形で柄より長く,下部はくびれて子房を包み,先端は4裂,開花前は白く,散る前に黄変する。果実は秋に赤熟し白い鱗片を散生する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「アキグミ」の意味・わかりやすい解説

アキグミ

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「アキグミ」の意味・わかりやすい解説

アキグミ

グミ

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のアキグミの言及

【グミ】より

…ツルグミE.glabra Thunb.は常緑のつる性低木で,枝は長く伸び,葉裏とともに赤褐色の鱗片におおわれる。アキグミE.umbellata Thunb.(英名autumn elaeagnus)は落葉低木で葉は細長く,葉裏,若枝は銀色。花は5月ころ,葉腋に多数つき,実は秋に熟する。…

※「アキグミ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android