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アグリジェント Agrigento

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アグリジェント
Agrigento

ギリシア語ではアクラガス Acragas。古くはジルジェンティと呼ばれ,1927年に現在の名称になった。イタリア南西部,シチリア島南西海岸付近の古い都市。シチリア州アグリジェント県の県都。前 580年頃ギリシアの植民者により建設され,前 480年頃最も繁栄した。旧市域には歴史的な建物が多く,14世紀の聖堂や,中世の聖ジョルジョ聖堂をはじめ有名なバロック様式聖堂が多い。おもにドーリス式の神殿跡が発掘されており,1997年世界遺産の文化遺産に登録。付近に硫黄を産し,化学工業が発達。 8kmほど南西のポルトエンペドクレはシチリアの良港。北方約 100kmのパレルモと鉄道により結ばれている。哲学者エンペドクレス劇作家 L.ピランデッロの生地。人口5万 4603 (1991推計) 。

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デジタル大辞泉の解説

アグリジェント(Agrigento)

イタリア、シチリア島南西部の都市。紀元前6世紀にギリシャの植民都市として建設され、前5世紀にカルタゴに破壊されるまで栄えた。地中海を見下ろす丘に、ゼウス神殿やジュノーネラチニア神殿など、20余のドリス式神殿が建てられ、今でもその遺構がほぼ完全に残されている。1997年「アグリジェントの遺跡地域」として世界遺産(文化遺産)に登録された。

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世界遺産情報の解説

アグリジェント

アグリジェントは、かつてギリシアの植民地であったイタリア南部地域の中で大規模な遺跡を残していることで有名です。シチリア島の南西海岸部に位置する、「神殿の谷」には、20余りのギリシャ神殿跡が点在し、世界遺産に登録されています。古代ギリシャの詩人ピンダロスは「人の造りし最も美しき都市」とアグリジェントを賞賛したそうです。ドーリア式神殿の傑作・「コンコルディア神殿」や、最高のパノラマを見渡せる「ジュノーネ神殿」などは必見です。夜には、神殿がライトアップされ、幻想的な空気が漂います。

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世界大百科事典 第2版の解説

アグリジェント【Agrigento】

イタリア南部,シチリア島南岸にある同名県の県都。人口5万6660(1990)。1927年まではジルジェンティGilgenti。ギリシア植民都市時代はアクラガス,ローマ時代はアグリゲントゥムと呼ばれ,9世紀に支配したアラブ人の呼び名であるジルジェンティを経て,1927年に現在名が採用された。第2次大戦中,連合軍のシチリア上陸(1943年7月10日)にさいしての大空襲のために,壊滅的な損害を被った。【望月 一史】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アグリジェント
あぐりじぇんと
Agrigento

イタリア南部、シチリア自治州アグリジェント県の県都。ラテン名はアグリゲントゥムAgrigentum。人口5万2953(2001国勢調査速報値)。美しい眺望の開けた標高326メートルの丘上に位置する。周辺地域ではアーモンド、オリーブ油、ぶどう酒、岩塩などを産するが、工業の目だった発展はなく、経済活動は停滞気味である。ただ、コンコルディアの神殿跡をはじめ、数多くの遺跡が存在し、観光地としては将来性がある。ノーベル賞作家ピランデッロの生地としても知られる。[堺 憲一]

歴史

紀元前581年ごろ、シチリア島南東岸のギリシア植民市ゲラによって建設され、アクラガスAkragasとよばれた。前5世紀に僭主(せんしゅ)テロンのもとで発展し、カルタゴの植民市ヒメラを破って通商の要地として繁栄、シラクサに次ぐ大都市(人口20万)となった。良馬を産し、オリンピア競技の優勝者を輩出した。詩人ピンダロスがアグリジェントの繁栄を賛美している。前406年カルタゴに攻略され、のち一時復興するが、ポエニ戦争中にローマの支配下に入り、アグリゲントゥムとよばれた。その後も織物、硫黄(いおう)を産したが繁栄は取り戻せず中世に至り、9世紀にはイスラム領となる。11世紀にはキリスト教勢力に奪回され、司教区が置かれた。中世からはジルジェンティGirgentiとよばれ、1927年に現在の呼称となった。[松本宣郎]

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世界大百科事典内のアグリジェントの言及

【アクラガス】より

…戦後復興しアグリゲントゥムAgrigentumとなるが,以前の重要性はなくなる。現在のアグリジェントがこの地にあたり,同市の市街の南側にはヘラクレス神殿,コンコルディア神殿,ヘラ神殿などと通称されるドリス式神殿や,テロン時代に着工のゼウス神殿などの遺構がのこる。【青柳 正規】。…

※「アグリジェント」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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