アベック
① 一対の男女がいっしょに組んで行動すること。また、その男女。二人づれ。〔モダン用語辞典(1930)〕
※自由学校(1950)〈獅子文六〉悪い日「『おれは、アベックを見たら、タダで置かねえ男だ』〈
略〉『じゃア、
仕方がねえ。その代り、ちょいと、おれと、アベックしな』」
② 二人、もしくは二つのものが同一の行動をすること。「アベック闘争」
[語誌]日本で用いられる二人連れの意味は、大正末期に
大学生に使われたのが始まりとされる。昭和初年頃より流行語、モダン語として広まった。
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アベック
ドイツの化学者。ダンチヒの生れ。初めA.ホフマンに有機化学を学び,1894年ゲッティンゲン大学でW.ネルンストの助手となり物理化学を研究。1899年ブレスラウ大学教授。溶液の氷点,氷の誘電率を測定。1903年原子価の理論を提出。
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アベック(〈フランス〉avec)
《…とともに、の意》
1 (男女の)二人連れ。特に、愛し合う二人連れ。
2 二人または二つのものが行動をともにすること。「アベック飛行」
[類語]コンビ・番い・カップル・好一対・組み・夫婦
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アベック
男女の二人連れ。フランス語の「一緒に」がこんな意味で定着。英語ではcouple(カップル)。
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アベック【Richard Abegg】
1869‐1910
ドイツの物理化学者。原子価に関する〈アベックの規則〉の提唱者。ダンチヒ(現,グダンスク)に生まれ,チュービンゲン,ベルリン等の大学で学ぶ。1894年ゲッティンゲン大学のW.H.ネルンストの助手,99年ブレスラウ(現,ブロツワフ)工科大学准教授,1909年には正教授となるが,翌年気球事故で死亡。氷点降下理論(1894)や誘電率,輸率,拡散などについての実験的研究があるが,原子価論において重要な寄与をする。
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