アベック(その他表記)Richard Abegg

デジタル大辞泉 「アベック」の意味・読み・例文・類語

アベック(〈フランス〉avec)

《…とともに、の意》
男女の)二人連れ。特に、愛し合う二人連れ。
二人または二つのものが行動をともにすること。「アベック飛行」
[類語]コンビ番いカップル好一対組み夫婦

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精選版 日本国語大辞典 「アベック」の意味・読み・例文・類語

アベック

  1. 〘 名詞 〙 ( [フランス語] avec 「…と共に」の意 )
  2. 一対の男女がいっしょに組んで行動すること。また、その男女。二人づれ。〔モダン用語辞典(1930)〕
    1. [初出の実例]「『おれは、アベックを見たら、タダで置かねえ男だ』〈略〉『じゃア、仕方がねえ。その代り、ちょいと、おれと、アベックしな』」(出典:自由学校(1950)〈獅子文六〉悪い日)
  3. 二人、もしくは二つのものが同一の行動をすること。「アベック闘争」

アベックの語誌

日本で用いられる二人連れの意味は、大正末期に大学生に使われたのが始まりとされる。昭和初年頃より流行語、モダン語として広まった。

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改訂新版 世界大百科事典 「アベック」の意味・わかりやすい解説

アベック
Richard Abegg
生没年:1869-1910

ドイツ物理化学者。原子価に関する〈アベックの規則〉の提唱者。ダンチヒ(現,グダンスク)に生まれ,チュービンゲンベルリン等の大学で学ぶ。1894年ゲッティンゲン大学のW.H.ネルンストの助手,99年ブレスラウ(現,ブロツワフ)工科大学准教授,1909年には正教授となるが,翌年気球事故で死亡。氷点降下理論(1894)や誘電率輸率,拡散などについての実験的研究があるが,原子価論において重要な寄与をする。周期律に沿って各元素の原子価を総合的に見なおし,常原子価(陽性の元素が正の荷電,陰性の元素が負の荷電をもつ場合の原子価)と逆原子価(前者の逆の場合)の概念を提出した(1904)。両者の絶対値の和はどの族でも8となり(アベックの規則),後の八隅説の基礎となった。
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百科事典マイペディア 「アベック」の意味・わかりやすい解説

アベック

ドイツの化学者。ダンチヒの生れ。初めA.ホフマン有機化学を学び,1894年ゲッティンゲン大学でW.ネルンストの助手となり物理化学を研究。1899年ブレスラウ大学教授。溶液の氷点,氷の誘電率を測定。1903年原子価の理論を提出。

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とっさの日本語便利帳 「アベック」の解説

アベック

男女の二人連れ。フランス語の「一緒に」がこんな意味で定着。英語ではcouple(カップル)。

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