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アルキド樹脂 アルキドじゅしalkyd resin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アルキド樹脂
アルキドじゅし
alkyd resin

無水フタル酸などの多塩基酸グリセリンなどの多価アルコールとの縮合体を骨格とする樹脂。アルキド樹脂の代表的な例は,主原料として無水フタル酸とグリセリンを使用したグリプタル樹脂である。実際には,この樹脂をやし油,ひまし油,ロジン酸などと反応させて変性して使用する。アルキド樹脂の性質は,主原料の多塩基酸,多価アルコールを変えても変化するが,樹脂中の脂肪酸油の占める割合によって大きく変化する。用途はほとんど塗料原料である。塗料としたとき,付着性,耐久性,可撓性にすぐれ,顔料の分散がよく,しかも安価であるので広く使用されている。尿素またはアルキル化メラミンにより変性したアルキド樹脂は焼付け塗料原料として最も一般的に使用されている。

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百科事典マイペディアの解説

アルキド樹脂【アルキドじゅし】

多価アルコールと有機多塩基酸との縮合で作られた骨格に,高級脂肪酸などを結合させた高分子化合物の総称。グリセリンと無水フタル酸および高級脂肪酸とのエステル化反応で得られる熱硬化性樹脂(グリプタル樹脂)が有名。
→関連項目グリセリンポリエステルポリエステル樹脂

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世界大百科事典 第2版の解説

アルキドじゅし【アルキド樹脂 alkyd resin】

多価アルコールと多塩基酸の重縮合によって得られる樹脂の総称で,アルコールalcoholと酸acidを組み合わせたalcidから出た用語であるが,一般にはそのうち橋架け構造をつくりうる熱硬化性樹脂を指す。代表的なものは無水フタル酸とグリセリンの重縮合体(グリプタル樹脂)である。(化学式) アルキド樹脂は,種々の酸,アルコールによって変性することができ,いろいろな用途に用いられるが,とくに不飽和脂肪酸乾性油,ロジン,フェノール樹脂などで変性したものは塗料として用いられる。

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大辞林 第三版の解説

アルキドじゅし【アルキド樹脂】

ポリエステル樹脂の一種。多塩基酸と多価アルコールの縮合でつくられ、両原料物質の組み合わせで水溶性のものと不溶性のものとが生成する。グリセリンフタル酸樹脂は代表的。焼付塗料などに用いる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アルキド樹脂
あるきどじゅし
alkyd resin

ポリエステル樹脂の一種でおもに塗料に使われている。エチレングリコール、グリセリン(グリセロール)やペンタエリトリトールなどの多価アルコールと、無水フタル酸や無水マレイン酸などの二塩基性酸とを加熱してつくる。たとえばグリセリンと無水フタル酸からつくった樹脂をグリプタル樹脂というが、これ自体にはあまり使い道はない。ところが、これに乾性油(あまに油、桐油(きりゆ)、大豆油など)またはそれらを構成している不飽和脂肪酸(リノール酸、オレイン酸など)、または脱水ひまし油などを適当量加えて反応させたのち塗布すると、熱や空気中の酸素の働きで構成成分である不飽和脂肪酸に二重結合の橋架けがおこり、弾性に富み、耐水性、耐薬性の強いものができあがる。用途としては、そのまま、あるいはメラミンや尿素樹脂(ユリア樹脂)と混合して、屈曲性のある金属塗料として使用されている。[垣内 弘]
『伊保内賢編、大井秀三郎ほか著『プラスチック活用ノート』3訂版(1998・工業調査会) ▽桐生春雄・笠松寛編著『高機能塗料の基礎と物性』(2003・シーエムシー出版)』

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