コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ウエイトリフティング ウエイトリフティング weight lifting

2件 の用語解説(ウエイトリフティングの意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ウエイトリフティング
ウエイトリフティング
weight lifting

バーベルを差し上げ,その重量を競う競技。重量あげともいう。ヨーロッパでは重い石などを差し上げ,力比べのようなかたちで,一種の娯楽として行なわれていた。 18世紀頃には競技化され,しだいに近代的スポーツの形を整えていった。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ウエイトリフティング
うえいとりふてぃんぐ
weight lifting

選手を体重別に分け、バーベルスナッチクリーンジャーク(以下ジャーク)の二つの方法で各3回ずつ挙上し、そのうちの最高挙上記録で順位を決める競技。重量挙げともいう。[林 克也]

歴史

物を持ち上げるという能力は人類の発生段階ですでにみることができる。物を持つという特性は、攻撃、防御の手段として、また衣、食、住を得るための技能として大きな力になったと考えられる。しかし、これらのことについて資料を得ることはまったく不可能で、推測のほかない。
 『旧約聖書』に登場するヤコブ、サムソン、ダビデらの神話、伝説は、初期のヘブライ人たちが好んで怪力を賞賛した事実を物語っている。日本でも神話に出てくる天岩戸(あめのいわと)を引き開いた天手力男命(あめのたじからおのみこと)をはじめとして、この種の力にまつわる話は多い。
 江戸末期から明治のころまで、村の祭礼や年中行事などの呼び物として盛んに行われた大石を持ち上げる力競(くら)べは、素朴な形でのウエイトリフティングといえる。今日、全国各地の社寺に奉納されている卵形の大きな玉石は、力を競って挙上したいわゆる力石(ちからいし)で、バーベルに相当する。古代オリンピック競技は、神に捧(ささ)げるための祭典競技で、競技がいつも神域から離れることのなかったように、力石も単なる力競べや祭礼の余興としてのほか、神への供物としての意味もあった。
 古代オリンピックの時代、多くの力持ちたちが現れ、体育史では「力技時代」として知られているが、オリンピック種目としてウエイトリフティングが登場したのは、1896年近代オリンピックの第1回アテネ大会以降である。このころの競技方法は、片手による挙上方法と両手による挙上方法であった。1920年第7回アントワープ大会では、体重を5階級に分ける体重制度が創設され、1928年第9回アムステルダム大会から、両手によるクリーン&プレス、スナッチ、ジャークの3種目で行われるようになったが、1972年第20回ミュンヘン大会後、クリーン&プレスは廃止された。なお、1960年代には、オッド・リフト・コンテストの名で現在のパワーリフティングが競技として行われたことがある。[林 克也]

日本のウエイトリフティング

1940年(昭和15)に予定した東京オリンピック大会の準備として、1934年3月、嘉納治五郎(かのうじごろう)国際オリンピック委員が、オーストリアから正式なバーベル一式を輸入した。このバーベルは、当時、東京・代々木にあった文部省体育研究所に運ばれ、ウエイトリフティングの技術研究と練習が行われ、普及のための講習会も開かれた。日本の最初のウエイトリフティング競技会は1936年5月2日の東京市民選手権大会である。同月31日には文部省体育研究所で第1回全日本選手権大会が、体操連盟の一行事として実施された。1937年9月27日に日本重量挙連盟が結成され、日本体育協会や国際連盟にも加盟した。結成後まもなく世界記録樹立者が誕生するなど急成長を遂げたが、第二次世界大戦のため一時中断した。戦後いち早く組織は再建され、1946年(昭和21)の第1回国民体育大会に参加、このとき全日本選手権大会を兼ねて開催された。オリンピック初参加は1952年の第15回ヘルシンキ大会である。このときバンタム級で白石(しらいし)勇が出場した。1960年第17回ローマ大会では三宅義信(みやけよしのぶ)(1939― )がバンタム級で2位となり、1964年第18回東京大会、1968年第19回メキシコ大会でフェザー級に階級を変え連続優勝している。[林 克也]

世界の現況

2011年時点で国際ウエイトリフティング連盟International Weightlifting Federation(IWF)に加盟している国は194か国。1987年の世界選手権大会からは女子種目が追加され、アジア競技大会でも1990年の北京(ペキン)大会以降実施されるようになった。またオリンピック大会でも、2000年のシドニー大会から行われている。伝統的にロシアをはじめ東欧圏諸国が強いが、最近では中国の台頭が著しく、とくに女子は他国を圧倒している。[林 克也]

施設・用具

厚さ15センチメートル以下の堅固な4メートル四方のプラットホーム(競技台)がステージ上に設置され、規格化された公認バーベル(図A参照)が使用される。バーベルは大部分が金属製であるが、10キログラム以上のディスクは外側がゴムあるいはプラスチックで覆われている。[林 克也]

服装

ユニフォームはワンピースの水着型、下着にTシャツが使われるが、2011年改正でこれにユニタードが加わった(肌を露出できない選手への配慮から)。ベルトは幅12センチメートル以下であれば使用できる。サポーターやバンデージについても細かく制約がある。[林 克也]

競技方法

競技会は、いくつかの年齢別で実施されるが、主たるシニアの部(オリンピック大会で実施)でみると、選手は男子と女子に分けられ、男子が56キログラム以下、62キログラム以下、69キログラム以下、77キログラム以下、85キログラム以下、94キログラム以下、105キログラム以下、+(プラス)105キログラムの8階級である。女子は48キログラム以下、53キログラム以下、58キログラム以下、63キログラム以下、69キログラム以下、75キログラム以下、+(プラス)75キログラムの7階級である。検量は競技会開始2時間前より1時間行われるが、体重の過不足のときは制限時間内であれば再検量が許される。
 種目はスナッチ、ジャークの順に2種目が行われる。スナッチはバーを上から両手で握り、一気に頭上まで引き上げる。ジャークは、バーベルをいったん肩まで引き上げる第1動作(クリーン)、反動を使って頭上に差し上げる第2動作(ジャーク)からなっている(図B参照)。
 試技は申請した重量の軽い者から順番に行われる。スナッチ、ジャークとも3回の試技ができ、順次1キログラム単位で重量を上げていく。試技不成功のときでも重量を下げることはできず、同一重量以上で行う。選手はコールされてから1分間以内に試技に入らなければならない。1人が連続して試技を行うときは2分間以内となる。順位決定は、スナッチ、ジャーク別の最高重量と、その合計の3種類で行われるが、オリンピック大会は合計重量のみである。最高重量が同じときは、検量時の軽量者が上位となり、同体重のときは、試技の内容が考慮される。最終的には検量時にランダムに発生させ全員に与えられた抽選番号の小さい者が上位となる。
 審判は、レフェリー(3人)とジュリー(3~5人)があり、レフェリーの多数決で判定が下される。レフェリーの判定に問題があるとき、ジュリーは判定の変更やレフェリーの交替を命じる権限をもつほか、選手に再試技の機会を与えることができる。
 反則動作のおもなものは次のとおりである。
〔1〕スナッチの最終段階で、バーが頭に触れた場合。
〔2〕ジャークで、(1)第1動作に際して肘(ひじ)または腕が膝(ひざ)か大腿部(だいたいぶ)に触れた場合、(2)第2動作で反動を2回以上行った場合。
〔3〕スナッチ、ジャークの共通反則として、(1)引きの途中で一度停止する。(2)足底以外の身体の一部が床に触れる。(3)挙上最終段階の腕の伸長過程で、バーベルの一時停止、両腕の不均等な伸長、よく伸びきらない、押し上げる。(4)最終姿勢で腕が屈伸する。(5)プラットホームから足を踏み出す。(6)レフェリーのダウンの合図前にバーベルを下ろす。(7)レフェリーのダウンの合図後にバーベルを落とす。(8)最終姿勢で両足を平行に戻さない、などである。[林 克也]
『林克也他著『ウエイトリフティング指導書』(1966・日本ウエイトリフティング協会) ▽小野三嗣著『ウェイトリフティング』(1971・不昧堂出版) ▽加藤清忠著『図解コーチ ウエイトリフティング』(1981・成美堂出版) ▽窪田登著『ウェイト・リフティング』新版(1981・ベースボール・マガジン社) ▽浅見俊雄編『現代体育・スポーツ大系 第21巻 レスリング、ウエイトリフティング、ボクシング』(1984・講談社) ▽ティム・ハモンド著、リリーフ・システムズ訳『ビジュアル博物館13 スポーツ』(1991・同朋舎出版) ▽大修館書店編集部編『最新スポーツルール百科』各年版(大修館書店)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ウエイトリフティングの関連キーワードジャークウエートリフティングスクワット跳躍競技デッドリフト投擲競技バーベルベンチプレスウェイトリフティング犬ぞりレース

今日のキーワード

大統領補佐官

各種政策の立案その他に関し,側近として大統領に助言する役職だが,実質上はブレーン,顧問として多面的な役割を担う。憲法で定められた唯一の行政責任者である合衆国大統領は,強大な権力を持つにもかかわらず,議...

続きを読む

コトバンク for iPhone

ウエイトリフティングの関連情報