ウド(独活)(読み)ウド(英語表記)Aralia cordata

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウド(独活)」の意味・わかりやすい解説

ウド(独活)
ウド
Aralia cordata

ウコギ科の大型多年草。北海道から九州まで,山野に普通に自生するが,また食用として栽培される。茎は太く軟らかく,緑色で高さ 1.5mぐらいになる。葉は長い柄をもち,2回羽状複葉。数枚の葉が茎に互生する。小葉は卵形で,縁に鋸歯がある。夏,淡緑色で5弁の小花が集った球形の花序をさらに総状につける。上方の花は両性花で,下方雄花になる。果実は小球形で黒く熟する。若い苗は軟らかく独特の香りがあって食用として珍重される。夏の伸びた茎は硬く,食用にならないので「ウド大木」と呼ばれ役に立たないことのたとえにされる。栽培されるウドは早春に出る若い苗を土でおおってもやし状にしたものである。皮をむき塩水であくを抜いて,酢の物,あえ物,煮物などに用いられる。

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