ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウランゲリ」の意味・わかりやすい解説
ウランゲリ
Vrangel', Pëtr Nikolaevich
[没]1928.4.25. ブリュッセル
ロシアの軍人,将軍,反革命の指導者。伯爵。ロシア革命後の 1918年8月クリミアに行き,19年春赤軍に対抗する白衛軍を組織した。 19年 12月反ソビエト「義勇軍」の司令官に任じられたが,同じ反革命軍指導者の A.I.デニーキンに追われ,一時国外に去った。 20年4月デニーキンの敗北後,南ロシアの反革命軍の司令官に選ばれ,11月 14日クリミアで敗北を喫し,亡命。 24年「全ロシア軍事同盟」を設立。死後『回想記』 Zapiski (1928) が出版された。
ウランゲリ
Vrangel', Ferdinand Petrovich
[没]1870.6.6. タルトゥ
ロシアの軍人,提督。 1817~19年 V.M.ゴロウニンのカムチャツカ探検に参加。 25~27年『クロトキー』号による世界一周航海を指揮した。 40~49年ロシア=アメリカ会社の社長となり,55~57年には海相をつとめた。 64年退官したが,67年のアラスカ売却には反対した。
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