エアロビクス(その他表記)aerobics

翻訳|aerobics

デジタル大辞泉 「エアロビクス」の意味・読み・例文・類語

エアロビクス(aerobics)

体内酸素を多量に供給し、心臓や肺の活動を刺激することによって健康を増進させる全身運動。米国の医学者ケネス=H=クーパー提唱命名有酸素運動
《「エアロビクスダンス」「エアロビクスエクササイズ」の略》音楽に合わせ、ダンス形式で行う有酸素運動の総称。エアロビ。

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精選版 日本国語大辞典 「エアロビクス」の意味・読み・例文・類語

エアロビクス

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] aerobics ) 心臓や肺を刺激して血液の循環作用を促し、酸素消費量の増大をはかる運動、健康法。米国の医学者ケネス=H=クーパーが開発、命名。有酸素運動。

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改訂新版 世界大百科事典 「エアロビクス」の意味・わかりやすい解説

エアロビクス
aerobics

有酸素運動と訳す。酸素を摂取しながら行う運動の総称。具体的には歩く,走る,自転車をこぐ,泳ぐ,縄跳びをするなど,息を止めることなく続けられる運動。短距離の全力疾走やウェイトリフティングといった力を一気にこめる運動は息を止めて行うので,アネロビクスanerobicsという。いずれも運動生理学の専門用語。

 エアロビクスを有名にしたのはアメリカのクーパーKenneth H.Cooperで,1968年に同名の本を出版,これが世界二十数ヵ国で翻訳され1700万部を超えるベストセラーとなった。その著作の中で,どんな運動を,どのくらいの強さで,何分行ったら健康になるかを理論化し,肺疾患,心臓疾患,高血圧症,糖尿病肥満腰痛,胃・十二指腸潰瘍静脈瘤といった現代病とエアロビクスの関係を明確にした。70年代後半から,エアロビクスはジョギングを中心に爆発的に流行してきた。この運動は週に3回,多くて5回,1回につき15~30分,少しきついと感じられる程度で行うと効果がある。心身のストレスを解消するための手軽な方策といえよう。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エアロビクス」の意味・わかりやすい解説

エアロビクス
えあろびくす
aerobics

酸素を体内に供給しながら、できるだけ長く続けることを目的とした全身運動のこと。本来は、陸上競技の短距離走時のように、筋肉が酸素を使わない無酸素運動(アネロビクス)に対し、有酸素運動を意味する医学用語である。この運動の提唱者はアメリカの医学者クーパーKenneth H. Cooperである。ジョギング、水泳、サイクリング、スキーなど、全身を使って、しかも時間をかけて行う運動は、心臓や肺の機能を高め、血管の退化を防ぎ、酸素を体のすみずみまで送ることによって組織や細胞の働きがより活発になることが広く認められている。エアロビクス理論の特徴は、各種目の運動量を点数で表し、年齢、性別、体力水準に応じた、健康を高めるための運動プログラムをわかりやすく示していることにある。運動の点数化にあたっては、毎分体重1キログラム当り7ミリリットルの酸素消費量を1点とし、健康の維持・増進のためには、成人男子で1週30点、女子で24点の運動量が必要とされている。

 たとえば、次の運動はいずれも5点の価値がある。ランニング1.6キロメートル8分以内、水泳550メートル15分以内、サイクリング8キロメートル20分以内、縄とび10分。また、エアロビクス・ダンスを活発に踊れば、25分で5点の運動量がある。エアロビクス・ダンスは、動きがきわめて変化に富んでおり、運動それ自体にもリズムにあわせて踊る楽しさがあり、さらに自分で運動量をコントロールできることから、女性だけでなく、だれにでも勧められる運動である。

[池田 勝]

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百科事典マイペディア 「エアロビクス」の意味・わかりやすい解説

エアロビクス

有酸素運動と訳される。1968年,米国のK.H.クーパーが発表した,酸素を十分に体内にとり入れながら行う,全身持久性を養うための運動の総称。ジョギング,サイクリング,水泳,ジャズ・ダンスなど。酸素を大量にとり入れることで心肺機能を高め,肥満や動脈硬化など成人病の予防効果があるとされる。なお短距離の全力疾走やウェイトリフティングなど,息を止めて行う運動はアネロビクスanerobics(無酸素運動)といい,筋肉の増強に有効である。
→関連項目体操徒手体操

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エアロビクス」の意味・わかりやすい解説

エアロビクス
aerobics

有酸素運動ともいう。酸素を十分に取入れながら行う運動で,全身の持久性を高めるトレーニング法。 1968年アメリカの運動生理学者 K.H.クーパーが『エアロビクス』という著書を発表してから世界的に広まった。心拍数を一定の高さまで上げ,最低 12分以上続けることで,心肺機能を向上させる。一般人の健康のため,あるいは糖尿病,肥満,循環器疾患の運動療法としても利用されている。歩行,ジョギング,サイクリング,水泳,エアロビクス・ダンスなどが該当するが,特に運動の形態にこだわる必要はない。いずれの場合も,まず体力測定をしてからメニューを組み,週に3~4回,1回 15~30分を少しきつい程度に行う。日本でも 1980年代にスポーツジムの隆盛に伴い,急速に広まった。

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世界大百科事典(旧版)内のエアロビクスの言及

【ジョギング】より

…従来,陸上競技をはじめスポーツの準備運動の中で,軽く体を揺さぶったりゆっくり走ったりするジョグが行われていたが,1960年代になって欧米各国で一般化し,その走法用語として広く使われるようになった。とくにアメリカのK.H.クーパーが68年に《エアロビクス》を発刊し,ジョギングが運動生理学の立場から健康,体力の維持向上に望ましいとの判断を示したことによってますます普及した(エアロビクス)。同じ効果をもたらす水泳やサイクリングと違って,特別な技術を要求されない基本的動作(走る)のためだれもが容易に行えるので参加人口が増え,日本では愛好者506万人(週1回以上実施,1996)と推定されている。…

※「エアロビクス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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