オゾン層保護条約(読み)オゾンそうほごじょうやく

大辞林 第三版の解説

オゾンそうほごじょうやく【オゾン層保護条約】

正称、オゾン層保護のためのウィーン条約。オゾン層の破壊に対応するため、国連環境計画を中心に検討が進められ、1985年採択された条約。オゾン層保護の国際協力の基本的枠組みを定める。 → モントリオール議定書

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百科事典マイペディアの解説

オゾン層保護条約【オゾンそうほごじょうやく】

(1)〈オゾン層保護のためのウィーン条約〉 1985年3月,国連環境計画がウィーンで開いた外交会議で採択された,オゾン層保護の枠組みを決めた条約。この条約ではオゾン層を〈大気境界層(高度1000m)以上の大気〉と成層圏に限らず,対流圏の大部分を含むようにした。前文でオゾン層の変化が人の健康に有害な影響を及ぼすことを指摘,そのうえでオゾン層保護のための適当な措置をとること,オゾン層の状況やフロンなどの排出量と濃度に関する調査研究,モニターおよび情報交換のための国際協力などを規定している。(2)〈オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書〉 1987年9月カナダのモントリオールで採択,フロン規制を具体的に盛りこんだ。議定書は前文で未然防止の観点からも対策が必要であること,その対策は科学的知識に基づくべきであること,開発途上国に配慮すべきであることなどを確認,規制物質をフロン5種類とハロン3種類とした。規制は1986年を基準年として,各国の生産量と消費量の双方を1.凍結,2.20%削減,3.50%削減と段階的に減らし,2000年までにフロン生産量,消費量をそれぞれ半減する,というもの。さらに1990年6月,〈モントリオール議定書〉第2回締約国会議の場で〈2000年までの半減〉を〈2000年までの全廃〉に前倒しすることが決定,1992年11月の第4回締約国会議では,1.すべてのフロン生産を1995年末までに全廃する,2.フロン代替物質のハイドロクロロフロロカーボン(HCFC)の生産を2019年末までに実質廃止し,2029年までに全廃する,3.フロン,ハイドロクロロフロロカーボンの回収・再利用を促進する,4.消火剤のハロンの全廃時期も従来の2000年から1994年に前倒しする,5.土壌の消毒や作物のくん蒸に広く使われている臭化メチルは1995年までに生産・消費を凍結する,ことが決まった。 日本では1988年3月,〈ウィーン条約〉と〈モントリオール議定書〉の国内実施法として〈特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法〉(略称,オゾン層保護法)が制定され,1989年からフロンの生産規制等を順次開始した。さらに,1993年末に消火剤に使用されていたハロン,1995年末にフロン,1-トリクロロエタン等の生産が全廃された。

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