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カタラーゼ カタラーゼ catalase

翻訳|catalase

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カタラーゼ
カタラーゼ
catalase

酵素番号 1.11.1.6。過酸化水素,あるいはハイドロパーオキシドの反応 2H2O2→2H2O+O2 ,ROOH→H2O+ROH を触媒する酵素。呼吸作用の有害な産物である過酸化水素をただちに分解除去する働きをするとされている。

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デジタル大辞泉の解説

カタラーゼ(〈ドイツ〉Katalase)

過酸化水素を水と酸素とに分解する反応を触媒する酵素。ほとんどの生物に含まれ、動物では肝臓・腎臓・赤血球に多い。

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百科事典マイペディアの解説

カタラーゼ

過酸化水素H2O2を水と酸素に分解する酵素。動植物,微生物に広く分布する。特に動物の肝臓,腎臓,赤血球,ブドウ球菌の一種などに多く含まれる。ウシ肝臓のカタラーゼは分子量約23万。
→関連項目ポルフィリン

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栄養・生化学辞典の解説

カタラーゼ

 [EC1.11.1.6].2H2O2→2H2O+O2の反応を触媒する酵素.自然界に広く分布するヘムタンパク質.肝臓や腎臓の酵素はペルオキシソームとよばれる細胞内小器官に分布.シアン化物アジ化物硫化水素等により阻害される.

出典|朝倉書店
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大辞林 第三版の解説

カタラーゼ【Katalase】

過酸化水素を酸素と水とに分解する反応を触媒する酵素。動物では肝臓・赤血球・腎臓の細胞に多く、植物では葉緑体に多く含まれる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カタラーゼ
かたらーぜ
Katalaseドイツ語
catalase英語

ポルフィリン酵素の一つ。ペルオキシダーゼ過酸化酵素)と同様に、過酸化水素2分子から水2分子と酸素1分子ができる反応を触媒する酵素で、嫌気性生物を除くほとんどすべての生物に存在する。結晶化され、その1分子に4個の鉄(Fe3+)をもつ。分子量は22万~26万。種によってアミノ酸配列に多少の相違があるが、いずれも四つのサブユニットで構成されており、ドデシル硫酸ナトリウムsodium dodecyl sulfate(SDS)存在下で単量体が得られる。ヘムとマンガンを補因子として用いる。カタラーゼとペルオキシダーゼは、ヒドロペルオキシダーゼhydroperoxidaseという共通の名称が与えられている。カタラーゼは
  H2O2+H2O2→2H2O+O2
の反応を触媒し、ペルオキシダーゼは
  H2O2+R(OH)2→2H2O+RO2
の反応を触媒すると考えられている。すなわち、二つの反応は類似性があり、過酸化水素の水と酸素へのカタラーゼによる分解は、ペルオキシダーゼの特殊な反応と理解される。動物組織の過酸化物の分解はカタラーゼによって触媒される。カタラーゼは有害な過酸化物が蓄積するのを防ぐために存在すると信じられている。カタラーゼ活性は肝臓、赤血球、腎臓(じんぞう)でとくに強い。各臓器のカタラーゼは分子種が異なり、またたとえば肝カタラーゼだけについても多様性がみられる。肝臓や腎臓の細胞内では、主としてペルオキシソームとよばれる細胞小器官に、過酸化水素を発生する反応を触媒する他の酸化酵素と共存している。赤血球では、ヘモグロビンを酸化による失活から防御していると考えられている。3%過酸化水素水(オキシフル)で傷口を消毒すると泡立つのは、赤血球に含まれているカタラーゼによって過酸化水素から酸素が発生するためである。カタラーゼ1分子は1分間に500万分子の過酸化水素を分解するが、その速さは酵素反応中最大である。植物ではカタラーゼ活性はきわめて低いが、ペルオキシダーゼが存在し、同様の機能をもっている。西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)は分子量4万4000で、その1分子に1個の鉄を含む。
 スーパーオキシドラジカルのような有害な誘導体は、保護酵素が除去する。O2が1個の電子で還元されると、スーパーオキシドアニオンsuperoxide anion(O2-)という常磁性をもつラジカルを生じる。ヒドロペルオキシルラジカルhydroperoxyl radical(HO2-)は一般に自動酸化により生じた過酸化物が分解するときに生成するが、アルカリ性でプロトン(陽子)を失うとスーパーオキシドアニオンとなる。これは、もう1個のヒドロペルオキシルラジカルと反応して過酸化水素(H202)を生じる。スーパーオキシドアニオンはスーパーオキシドジスムターゼsuperoxide dismutaseに触媒され、酸素分子と過酸化水素になる。この酵素は、これらのラジカル2個を過酸化水素と分子状酸素に変換する反応を触媒する。すべての好気性生物に存在するスーパーオキシドジスムターゼにより、また、ヒドロペルオキシルラジカルが酵素触媒なしに自然に反応して生じる過酸化水素は、カタラーゼにより除去される。
 1947年(昭和22)に耳鼻咽喉(いんこう)科医高原滋夫(たかはらしげお)(1908―1994)は、カタラーゼをもっていない人がいることを発見し、翌1948年、体質異常として報告した。こうした人は普通の人と同様に健康であるが、幼時に口中がただれやすい傾向(特殊な進行性壊疽性口腔炎(えそせいこうくうえん))がみられ、傷口にオキシフルをつけても泡立たず、傷口の血液が黒褐色に変色する。これは無カタラーゼ血症とよばれる常染色体劣性遺伝疾患である。この病気の発生頻度は非常に小さく、日本人では0.001%以下といわれる。また、癌(がん)患者では肝臓でのカタラーゼ活性が正常人に比べて落ちるが、原因はわかっていない。[有馬暉勝・有馬太郎・竹内多美代]
『L・L・イングラハム、D・L・マイヤー著、松尾光芳訳『酸素の生化学――二原子酸素反応の機構』(1991・学会出版センター)』

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