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カリウムと代謝異常 かりうむとたいしゃいじょう

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家庭医学館の解説

かりうむとたいしゃいじょう【カリウムと代謝異常】

 血液中のカリウム濃度が正常以下に低下している状態を低カリウム血症、正常以上に上昇した状態を高カリウム血症といいます。
◎低(てい)カリウム血症(けっしょう)
 血清中のカリウム濃度が、3.5mEq/ℓ(ミリ当量毎リットル)以下に低下しています。
●原因
 原因として、つぎのような場合があります。
①からだからカリウムが失われる場合
 嘔吐(おうと)や下痢(げり)が続いた場合や多量の下剤の服用時におこります。また、副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモンの過剰状態(クッシング症候群、原発性および続発性アルドステロン症ステロイド治療)、利尿薬(りにょうやく)(サイアザイド系やループ利尿薬)の服用時、尿細管(にょうさいかん)アシドーシスなどの腎臓病(じんぞうびょう)があるときに、尿中へ多量のカリウムが排泄(はいせつ)されます。
②血液中のカリウムが細胞内へ入る場合
 血液がアルカリ性になったとき、インスリンの使用時、低カリウム性周期性四肢(しゅうきせいしし)まひがあるときにおこります。
●症状
 カリウム濃度が、2.5mEq/ℓ以下になると、倦怠感(けんたいかん)や手足の脱力がおこり、ひどくなると全身の筋肉がまひしてきます。また、カリウムが欠乏すると、腎臓での尿を濃くするはたらきが低下するため、尿量が増加し、口が渇いてきます。
●治療
 血清中のカリウム濃度が、2.5~3.5mEq/ℓのときは、カリウムが多く含まれている野菜、果実、肉類を食べるか、カリウムを服用して、徐々にカリウム濃度を正常化させます。カリウム濃度が2.5mEq/ℓ以下のとき、または、口から服用できないときは、カリウムを点滴で徐々に補給します。
◎高(こう)カリウム血症(けっしょう)
 カリウム濃度が、5.0mEq/ℓ以上に上昇しています。
●原因
 原因としては、つぎのような場合があります。
①腎臓からカリウムの排泄が低下する場合
 腎不全(じんふぜん)や副腎皮質ホルモンの分泌低下状態(低アルドステロン症、アジソン病)、また、カリウムの排泄を抑える利尿薬の服用時にもおこります。
②細胞内から血液中にカリウムが出てくる場合
 カリウムは細胞内に高濃度に存在するため、筋肉がおしつぶされたり(挫滅(ざめつ))、血管内での溶血(ようけつ)などによる大量の細胞が破壊されたときにおこります。また、血液が酸性になったとき、塩化スキサメトニウムジギタリスなどの薬を服用したとき、また、高(こう)カリウム性周期性四肢まひがあるときにもおこります。
③血液中のカリウム濃度が正常でも、検査結果が高くなる場合
 長時間腕をしばった後に採血したときや、採血した血液が溶血したときにおこります。
●症状
 高カリウム血症でも、手足の脱力やまひをきたします。心臓への影響がもっとも重大で、著しい高カリウム血症のときは、心室細動(しんしつさいどう)や心停止(しんていし)をおこし、非常に危険です。
●治療
 原因となっている病気を治療し、カリウムが多く含まれている食品は控え、カリウムの排泄を抑える利尿薬を飲んでいれば、中止します。
 これらの処置を行なっても、血清(けっせい)カリウム濃度が5.5~6.0mEq/ℓのときは、陽イオン交換樹脂を内服するか、大腸内(だいちょうない)に注入します。
 6.0mEq/ℓ以上のときは緊急処置が必要で、カルシウムアルカリ性の注射液、またはぶどう糖とインスリンの静脈注射を行ないます。
 これらの方法でも改善しない場合は、血液透析(けつえきとうせき)を行ないます。

出典|小学館
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それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。この事典によって自己判断、自己治療をすることはお止めください。あくまで症状と病気の関係についてのおおよその知識を得るためのものとお考えください。

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