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カーボンナノチューブ かーぼんなのちゅーぶ

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

カーボンナノチューブ

ダイヤモンド、非晶質、グラファイト、フラーレンに次いで、1991年に飯島澄男氏によって発見された炭素材料。原子5~10個分の太さのチューブ状の炭素原子集合体で、構造によって金属にも半導体にもなるという特性を持つ。ナノテクノロジー材料としてもっとも注目されている

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

カーボンナノチューブ

極微細な炭素でできた筒状の物質。直径は100万分の1ミリ(髪の毛の5万分の1)程度。強さは鋼の20倍で炭素繊維(鋼の10倍)にまさる。軽くて電気が流れやすいなどの特性がある。NECで働いていた飯島澄男・名城大終身教授が1991年に発見した。

(2016-07-08 朝日新聞 朝刊 1経済)

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百科事典マイペディアの解説

カーボンナノチューブ

フラーレン

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大辞林 第三版の解説

カーボンナノチューブ【carbon nanotube】

層状構造の炭素が筒状になった分子。1991年(平成3)、飯島澄男が発見。幾何学的な形状に対応して電気的な性質が変化する、極めて微小なカプセル状の構造を取り得るなどの特徴をもつ。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カーボンナノチューブ
carbon nanotube

炭素原子がつくる円筒形の結晶で,直径2~20ナノm (ナノは 10億分の 1m) ,長さ数百~数千ナノm。 NEC基礎研究所の飯島澄男主席研究員らが 1991年,炭素原子 60個がつくるサッカーボール型の C60 (フラーレン) の研究過程で発見した。半導体,超電導など多様な性質を持ち,中に別の元素を閉じ込めればまったく新しい性質を持たせられるため,エレクトロニクス素子や構造材の新素材として期待されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カーボンナノチューブ
かーぼんなのちゅーぶ
carbon nanotube

炭素の同素体の一つ。1991年(平成3)日本の飯島澄男は電子顕微鏡でフラーレンを観察中、フラーレンが横に延びて円筒状になり、一端が丸く閉じている分子をみいだし、それをカーボンナノチューブと名づけた。のようなラグビーボール形のフラーレンの長径がそのまま延びて一端の閉鎖部分が切断された構造で、円筒部分の直径がナノメートル(nm。1メートルの10億分の1)程度のものである。すなわち炭素の6員環網目構造が円筒をつくり、一端が5員環と6員環の組合せで(ちょうどフラーレンC60の半分)閉じた構造の分子をつくっている。この発見をもととして、それ以降各種のものがみいだされ、また各種の製法が確立されて、この分野が発展することとなった。
 カーボンナノチューブは単層のものと、二つ以上の円筒が重なった多層のものとがある。単層のものは細いもので0.7ナノメートル(0.7ナノメートル=7ÅでフラーレンC60の直径と同程度)、太いもので3ナノメートル以上である。多層ナノチューブは2層程度から数十層までのものが知られており、外形が50ナノメートル程度のものもある。層と層の間は0.34ナノメートルで、円筒の長さはかなり長いものがあり、10マイクロメートル(1ナノメートルの1万倍)以上のものもある。
 カーボンナノチューブは中空の管であるから、その大きさによっては各種の分子、原子などを取り込むことができる。たとえば金属原子を閉じ込めたフラーレン分子をそのまま取り込んだりもする。
 多くの製法が確立されており、アーク放電、レーザー照射などによって多層分子が得られる。また炭化水素たとえばベンゼン、トルエン、ヘキサンあるいは一酸化炭素などを1100~1200℃の反応器内で分解し、鉄、コバルト、ニッケルなどの金属の超微粒子を触媒として単層分子が得られる。この方法は大量生産が可能であり、また原料、触媒、反応条件を変えることによって各種のカーボンナノチューブをつくることができる。
 カーボンナノチューブは、フラーレンと違って有機溶媒に溶けないが、化学的に安定であり、導電性で機械的強靭(きょうじん)性などすぐれた性質をもっているため、微小電子デバイス、探針プローブ、その他多くの用途が開発されている。またこれにしたがって生産量も大きなものとなっている。
 単層のカーボンナノチューブの先端が円錐(えんすい)状に閉じて数十ナノメートルに延びたものはカーボンナノホーンといっており、製造が容易なため、各種の用途が期待されている。[中原勝儼]
『齋藤弥八・坂東俊治著『カーボンナノチューブの基礎』(1998・コロナ社) ▽飯島澄男著『カーボンナノチューブの挑戦』(1999・岩波書店) ▽田中一義編『カーボンナノチューブ――ナノデバイスへの挑戦』(2001・化学同人) ▽飯島澄男・齋藤理一郎・安藤義則・湯村守雄・湯田坂雅子・中山喜萬・齋藤弥八・岩佐義宏他著『カーボンナノチューブ――期待される材料開発』(2001・シーエムシー) ▽田中一義・中山喜萬・矢田静邦・村上裕彦・谷垣勝巳・曽根田靖・遠藤守信・吉村昌弘他著『カーボンナノチューブの基礎と工業化の最前線』(2002・エヌ・ティー・エス) ▽『カーボンナノチューブの合成・評価、実用化とナノ分散・配合制御技術』(2003・技術情報協会) ▽齋藤理一郎・篠原久典編『カーボンナノチューブの基礎と応用』(2004・培風館)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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