精選版 日本国語大辞典 「がす」の意味・読み・例文・類語
がす
がす
- 〘 自動詞 サ行特活 〙 「がんす」の変化した語。
- [初出の実例]「七十五里の難所でがス」(出典:人情本・縁結娯色の糸(1839‐48)二)
翻訳|gas
物質の集合状態の一つである気体のこと。日常生活では、都市ガス、火山などの噴出ガス、海上や山岳で発生する煙霧(えんむ)、身体内あるいは腐敗物などから発酵によって生じるガスなどをさす。工業上では、燃料や原料として用いるガスのことをいう。燃料ガスは、天然に産する天然ガスと製造ガスに大別される。後者には、石炭やコークスのような固体燃料からつくられる石炭ガス、水性ガス、発生炉ガスや、原油、ナフサなどの石油系原料をガス化して得られるもの、さらには副生品ともいえる高炉ガス、オフガスなどがある。それぞれ成分は異なるが、中カロリーの水素、一酸化炭素、高カロリーのメタンをはじめとする炭化水素類を含んでいる。液体、固体燃料に比べて燃焼効率が高く、安定して燃焼でき、不純物が少ないなどの種々の利点を有する。これらのガスを利用する工業としては、火力発電、都市ガス、鉄鋼、石油精製、石油化学、合成化学、窯業などがある。
[富田 彰]
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…物質の示す状態の一つで,比較的高い温度,低い圧力の場合に実現する。気態とも書く。気体は,固体や液体と違って一定の体積をもたず,容器に入れるとこれを満たし,つねにみずから広がろうとする性質をもつ。気体の密度は,固体,液体における値より小さい。また,気体は,固体,液体と違い容易に圧縮することができる。液体固体
【気体に関する研究の歴史】
水を熱すると水蒸気になり,冷やすと氷になることは古代人にも認識できた現象であろう。…
…タウラーの流れをひく敬虔な信仰のため,医者としての成功に満足せず,ブリュッセル近郊に隠遁,隣人に仕える真の医者たるべく,自然の根本,目に見える現象の中に働く目に見えぬ力を探求した。とくに燃焼により発生する気体を物質の本体と考え,〈ガスgas〉と命名したことで知られる。また病気は生命をつかさどる生気である〈アルケウスarcheus〉の混乱により生ずるとし,個性をもって存在し生長するさまざまな病気を観察・分類し,治療法を研究,大きな影響を受けたパラケルススと並んで,化学療法を重視した〈医療化学派〉の代表者とされる。…
…しかし,このような物質の状態変化が学問として研究されるようになったのは比較的歴史が浅く,熱学が発展し始めた18世紀半ばごろからである。当時の人々は,常温常圧で液体である物質が気化したものを蒸気と呼び,一方,常温常圧で気体である物質をガスと呼んで,両者を区別していた。しかし,研究が進むにつれて,しだいにこの区別には本質的な意味のないことがわかってきた。…
…(f)移流霧 水蒸気を多量に含んだ空気が低温な地域上を流れて行くとき,下から冷やされて発生する霧。その代表的なものに海霧(ガスともいわれる)がある。日本付近では6~7月ころ千島列島から北海道南東沖をへて三陸沖に達する親潮(寒流)の海域に発生するのが有名である。…
…タウラーの流れをひく敬虔な信仰のため,医者としての成功に満足せず,ブリュッセル近郊に隠遁,隣人に仕える真の医者たるべく,自然の根本,目に見える現象の中に働く目に見えぬ力を探求した。とくに燃焼により発生する気体を物質の本体と考え,〈ガスgas〉と命名したことで知られる。また病気は生命をつかさどる生気である〈アルケウスarcheus〉の混乱により生ずるとし,個性をもって存在し生長するさまざまな病気を観察・分類し,治療法を研究,大きな影響を受けたパラケルススと並んで,化学療法を重視した〈医療化学派〉の代表者とされる。…
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