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ククテニ文化 ククテニぶんかCucuteni culture

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ククテニ文化
ククテニぶんか
Cucuteni culture

ルーマニアの新石器時代の文化。トリポリエ文化と多くの共通点をもっており,ククテニ・トリポリエ文化と呼ばれる。ククテニ文化はさらに細分され,A,B期に分けられている。土器は彩文土器が特徴的であるが,沈線文土器もみられる。彩文土器の文様はトリポリエ文化のものと同様,幾何学文,渦巻文であるが,渦巻文が特徴的である。長方形の住居に住んでいたことが明らかになっている。農耕とともに牧畜が重要な生業となっていた。標準遺跡はルーマニア北東部にある同名の遺跡。

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世界大百科事典 第2版の解説

ククテニぶんか【ククテニ文化】

ドイツの考古学者ヒューバート・シュミットがルーマニアのククテニCucuteni遺跡で彩文土器を発掘したのにちなんでモルダビアの新石器時代と銅器時代の文化をククテニ文化と呼び,エレスド文化ともいう。ウクライナのトリポリエ文化の中期は,このククテニ文化と同じ内容であるので,文化の広がりはトランシルバニアの東麓に沿うセレト川からドニエプル川の中流域にまで及ぶことになる。トリポリエ文化の前期はルーマニアでは先ククテニ文化と呼ばれ,ウクライナと同じ篦で描いた曲線文土器もあるが,多いのは暗灰色の磨研土器である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ククテニ文化
くくてにぶんか
Cucuteni

ヨーロッパの新石器(農耕)文化の一つ。紀元前四千年紀ごろルーマニアを中心に広まった。小麦、大麦、キビを栽培し、石鎌(いしがま)で収穫し、石臼(いしうす)、石杵(いしきね)、かまどを用いて調理した。ウシなどを飼育したが、狩猟もなお盛んであり、アカシカを主とする野生動物を捕獲した。土器は、白、赤、黒などで彩る彩文土器を特徴とする。器形には、坏(つき)、把手(とって)付き壺(つぼ)などがある。女性土偶が多くつくられた。集落の多くは一重または二重の堀で囲まれ、2室ないし4室からなる住居が、円形、平行に配置されていることが多い。ククテニ・トリポリエ文化と総称されるように、トリポリエ文化との関連が強い。[鈴木忠司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のククテニ文化の言及

【ルーマニア】より

…正式名称=ルーマニアRomânia∥Romania面積=23万7500km2人口=2265万人(1996)首都=ブカレストBucharest(日本との時差-7時間)主要言語=ルーマニア語(公用語),ハンガリー語,ドイツ語通貨=レウLeu南東ヨーロッパに位置する国。ルーマニアは英語よみで(ただしRumaniaとも綴る),ルーマニア語ではロムニアRomâniaと呼ぶ。東は黒海に面し,北東はモルドバ共和国(旧ソ連),北はウクライナ,北西はハンガリー,南西はセルビア,南はブルガリアに囲まれ,国境の延長は3190km。…

※「ククテニ文化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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