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クレブス Krebs, Edwin Gerhard

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クレブス
Krebs, Edwin Gerhard

[生]1918.6.6. アイオワランシング
[没]2009.12.21. ワシントン,シアトル
アメリカ合衆国の生化学者。イリノイ大学卒業後,1943年セントルイスのワシントン大学で医学博士号を取得。1948年シアトルのワシントン大学で研究生活に入り,1957年生化学教授に就任。その後同大学名誉教授になるとともに,ハワード・ヒューズ医学研究所名誉首席研究員を務めた。その間の 1950年代に,エドモンド・H.フィッシャーと共同で,筋肉がグリコーゲンからエネルギーを得るプロセスを研究し,リン酸化酵素がリン酸基と結合することによって不活性状態から活性状態に転換することを発見,筋肉の収縮にはリン酸化と脱リン酸化のメカニズムが大きく関与していることを示した。リン酸基の付加反応を触媒する酵素キナーゼと,離脱反応を触媒する酵素ホスファターゼの不均衡が糖尿病や癌,アルツハイマー症などの引き金となることを明らかにした。1992年フィッシャーとともにノーベル生理学・医学賞を受賞。

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百科事典マイペディアの解説

クレブス

ドイツ生れの英国の生化学者。ゲッティンゲン大学卒。カイザー・ウィルヘルム研究所のワールブルクのもとで呼吸酵素の研究を行う。のちフライブルク大学で動物の尿素生成に関して尿素回路(オルニチン回路)を発見。
→関連項目ホプキンズ

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世界大百科事典 第2版の解説

クレブス【Hans Adolf Krebs】

1900‐81
ドイツに生まれ,イギリスで活動した生化学者。ドイツ語読みではクレープス。ゲッティンゲン大学卒業後,O.H.ワールブルクの門に入り,呼吸酵素を研究。フライブルク大学に移って(1932),哺乳類などで尿素回路(オルニチン回路)を明らかにした(1933)。これは酵素のサイクル反応によって,アンモニアが尿素として放出される過程である。イギリスでG.ホプキンズの研究チームに加わってから,サイクル反応の着想は呼吸の反応にも生かされて,オキサロ酢酸炭素化合物(アセチルCoA)を取り入れてクエン酸となり,二酸化炭素を放出しつつオキサロ酢酸に戻るというクエン酸回路(TCA回路,クレブス回路)の大筋をも確立した(1940)。

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大辞林 第三版の解説

クレブス【Hans Adolf Krebs】

1900~1981) ドイツ生まれの生化学者。イギリスに帰化。尿素生成の過程(オルニチン回路)および呼吸における細胞内の物質変化の経路( TCA 回路)を解明。

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367日誕生日大事典の解説

クレブス

生年月日:1876年8月29日
ドイツの地理学者
1947年没

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世界大百科事典内のクレブスの言及

【クエン酸回路】より

…トリカルボン酸回路(TCA回路),クレブス回路ともいう。イギリスの生化学者クレブスH.Krebsが1930年代の後半に発見した回路。サイトソール(細胞質基質に相当する細胞の分画成分)でグルコースあるいはグリコーゲンから嫌気性条件下で解糖反応系で生成したピルビン酸が,酸化的脱炭酸反応によってミトコンドリアマトリックスでアセチルCoAを生成すると,次にオキサロ酢酸と縮合してクエン酸が生成するステップから,このクエン酸回路が始まる。…

【クエン酸回路】より

…トリカルボン酸回路(TCA回路),クレブス回路ともいう。イギリスの生化学者クレブスH.Krebsが1930年代の後半に発見した回路。…

【呼吸】より

…呼吸とは酸素が直接に基質を〈燃やす〉のではなく,基質から奪われた水素が酸素と出会うことであるとの理解が,こうして整ってきた。細胞内で水素を授受する機構については,セント・ジェルジなどもモデルを提出したが,H.A.クレブスのクエン酸回路(1937)が正しい回答をあたえた。第2次大戦後の研究の発展で,呼吸の反応成分はすべてミトコンドリアに局在することがわかった。…

※「クレブス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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