翻訳|cable
一般に太い綱や索、ある種の電線などをいう。電気用途に用いるケーブルは、電気を導く金属線という広い意味で電線とよぶこともある。
しかし、電線とケーブルは、導体に絶縁体を被覆したものを電線(絶縁電線)とよび、その電線の外側もしくは電線を複数本撚(よ)り合わせたものに絶縁体を保護する被覆(シース)を施したものをケーブルとよんで、電気工事などでは敷設場所に応じ使い分けられている。ケーブルには、電力ケーブル、通信ケーブル、同軸ケーブル、海底ケーブル、光ファイバーケーブル、制御ケーブルなどがある。
なお、ケーブルカーなどに用いられているケーブルは、鋼索すなわちワイヤロープであり、その安全性と耐久力については各国ともほぼ同様な取締規則を施行している。全線継ぎ目のないものを用い、通常、ワイヤロープの安全率(ロープの破断荷重とロープにかかる荷重の最大値の比)は6倍以上である。
[佐久間照夫・大木義路]
(1)おもに銅,またはアルミニウムの電気良導体(単線,または撚(より)線)上に絶縁物を被覆した絶縁電線の一種である。構造上,慣例上次のように区別される。(a)ケーブル 構造として単心と多心導体が考えられ,かつ絶縁被覆を有するもの(編組を含む)。(b)電線 絶縁被覆の有無に関係なく,構造として単心しか考えられないもの,または多心の場合集合上に絶縁外被のないもの。
通常,電動機を動かしたりするのに必要な電力の伝送に使用する絶縁被覆および保護外被で保護した電気良導体を電力ケーブルといい,情報伝達のための電気信号の伝送に使用する被覆および外被をもつ電気良導体を通信ケーブルと呼ぶ。実用上,電線では丸線,トロリー線,鋼心アルミ撚線,各種の被覆線などが,電力ケーブルでは紙絶縁電力ケーブル,OFケーブル,架橋ポリエチレンケーブルなどが,また通信ケーブルでは市内紙ケーブル,市外プラスチックケーブル,同軸ケーブル,光ファイバーケーブルなどがおもな呼称といえる。
アメリカの小説家。ルイジアナ州ニューオーリンズに生まれ,南北戦争後,同地の新聞などにスケッチや短編を発表した。代表作は,この地方に住むクレオールの異国風な生活を描いた短編集《回想のクレオール》(1879),19世紀初頭のニューオーリンズを舞台に,そこの名門同士の確執と和解,愛憎にみちた恋愛をロマンティックに描いた長編《グランディシーム家の人びと》(1880)など。南部ルイジアナ州を代表する〈地方色(ローカル・カラー)〉文学の小説家の一人であるが,人種問題では,南部白人社会を批判したため,南部にとどまることができず,1884年以降,北部マサチューセッツ州に定住し,黒人問題のみならず,さまざまな社会改革運動に力を注いだ。その方面の著作としては,《沈黙の南部》(1885),《黒人問題》(1890)などが知られている。
執筆者:渡辺 利雄
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…鋼索という場合,ワイヤロープを指すことが多い。ただし長い鋼索がつり橋などのつり構造物の主部材や,ケーブルカー,ロープウェーなどに用いられるときケーブルcableと呼ばれるが,これには撚り合わせてつくったロープケーブルのほかに,ワイヤを撚らずに平行に束ねた平行線ストランドを用いる平行線ケーブルもある。いずれにせよ,ケーブルは引張力しか受けもてない部材として扱われる。…
…空間に張り渡したケーブルに沿って橋床をつるした橋。おそらく原始人類が自然のツタなどを用いて川を渡ったのがつり橋の起源と考えられ,しだいにこれにくふうが加えられていったのであろう。…
…鋼索という場合,ワイヤロープを指すことが多い。ただし長い鋼索がつり橋などのつり構造物の主部材や,ケーブルカー,ロープウェーなどに用いられるときケーブルcableと呼ばれるが,これには撚り合わせてつくったロープケーブルのほかに,ワイヤを撚らずに平行に束ねた平行線ストランドを用いる平行線ケーブルもある。いずれにせよ,ケーブルは引張力しか受けもてない部材として扱われる。…
※「ケーブル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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