日本大百科全書(ニッポニカ) 「クレオール」の意味・わかりやすい解説
クレオール
くれおーる
creole
言語接触から生じたピジンpidginが発達して、それを母語とする話者をもつに至ったもの。言語のタイプの名称であって、一言語の名ではない。代表例はハイチのフランス語系クレオールHaitian Creoleなど。言語自体としてはピジンとはっきりした差異はないが、生活のあらゆる面で使用されるため語彙(ごい)が増え、複雑なことを表現できるようになっている。ベースになった言語からみれば、ブロークンだという感じがあり、低く評価されてきたが、近年正書法を確立し、詩や小説などを生み出しているものもある。使用されている地域のほとんどが発展途上国に属するため、目だたないが、けっしてまれな存在ではない。
[桜井 隆]
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