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コウイカ Sepia esculenta; golden cuttlefish

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

コウイカ
Sepia esculenta; golden cuttlefish

軟体動物門頭足綱コウイカ科。胴長 17cm,胴幅 9cmに達し,その左右両側全縁には鰭がある。雄は背面暗褐色の波状の横縞があるが,雌には定まった斑紋はない。腹面は雌雄とも淡褐色。胴背面には外套膜に包まれた石灰質の舟形の甲があり,後端は鋭くとがった針が突き出る。そのためハリイカともいう。腕は比較的短く 8cmほどで,触腕は約 20cm。本州中部以南に分布し,南はオーストラリア北部に及ぶ。5月頃内湾に集って海藻や沈木などに長径 1cmほどのブドウ状の卵を1個ずつ密着させる。肉は厚く,味がよい。昔ギリシアでは,墨汁から塗料セピアをつくった。なお,石灰質の甲をもつ類を総称してコウイカということもある。

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百科事典マイペディアの解説

コウイカ

頭足類コウイカ科。マイカスミイカとも。外套(がいとう)長20cm。雄の外套背面には暗褐色の横縞(よこじま)がはしり,雌には斑紋はない。外套膜の内部の背側に舟形をした石灰質の貝殻(甲)があり,後端が外套膜の後から針状にとび出している。
→関連項目イカするめ(鯣)

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栄養・生化学辞典の解説

コウイカ

 [Sepia esculenta].コウイカ科のイカ.本州中部以南に分布.食用にする.

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世界大百科事典 第2版の解説

コウイカ【Sepia esculenta】

頭足綱コウイカ科のイカ(イラスト)。胴はドーム形でその両側にひれがある。背側にはシマウマのような横筋があるが,腹側は白い。腕は太く短く,触腕は第3,4腕の間にあるポケットと呼ばれる袋に収まっている。触腕掌部には10~16列の同じ大きさぐらいの小吸盤が並ぶ。背面の外套(がいとう)に包まれて石灰質の貝殻(甲)があるのでこの名があるが,その後端が針状に突出し鋭いのでハリイカともいい,またマイカとも呼ばれ,釣師や市場ではスミイカと称される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

コウイカ
こういか / 甲烏賊
cuttlefish
[学]Sepia esculenta

軟体動物門頭足綱コウイカ科のイカ。同科中でもっとも普通にみられる1種。本州中部から九州および中国大陸の沿岸に産し、東南アジアを経てオーストラリア北岸にまで及ぶ。外套(がいとう)長17センチメートル、外套幅9センチメートルぐらいに達する。外套膜は背腹にやや扁圧(へんあつ)されたドーム形。左右両側には全縁にわたってひれがある。生時は雄の背面に暗褐色で波状の横縞(よこじま)が顕著であるが、雌には定まった斑紋(はんもん)はない。腹面は雌雄とも蒼白(そうはく)色。腕の長さはほぼ等しく8センチメートルぐらいある。触腕は、普段は第3腕と第4腕の間にあるポケットに収まっているが、伸ばすと20センチメートルぐらいに達する。背面の外套に包まれて石灰質の甲(貝殻)があり、後端が鋭い針状突起となって突出しているので、市場ではハリイカの名がある。肉は厚くて美味。学名のセピアSepiaは墨汁の色に由来し、かつて地中海地方では、この類の墨汁から黒い顔料を採集した。市場ではマイカあるいはスミイカの俗称もある。初夏になると内湾に集まって、海藻や沈木などに直径1センチメートルぐらいのブドウの実状をした卵を、1個ずつ密着させて産み付ける。
 なお、広い意味では、石灰質の甲(貝殻)をもつコウイカ科に属するイカ類をコウイカということもある。日本でコウイカに次いで多く市場でみられるものはカミナリイカ(雷烏賊)S. lycidasで、主として東シナ海方面で漁獲され、外套長21センチメートル、幅10センチメートルに達する大形種である。雄は背側に多数の暗褐色の横縞があるほか、楕円(だえん)形の眼状紋があるところからモンゴウイカ(紋甲烏賊)とよばれている。近年需要の増大とともに大西洋のヨーロッパコウイカS. officinalisやインド洋のトラフコウイカS. pharaonisなども市場でみられ、これら大形種にもモンゴウイカの市場名が流用されている。また市場では、海外種でも小・中形種はコウイカと総称される。コウイカ類は肉が厚く柔らかいので、生食するほか、てんぷら、焼き物、煮物などの材料にされる。外套膜だけにして皮をむいたものや、腕だけにした冷凍品なども出回っている。[奥谷喬司]

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世界大百科事典内のコウイカの言及

【スミイカ(墨烏賊)】より

…主としてコウイカ(ときにはシリヤケイカなども)に対する市場名または遊漁者間の通称。死ぬと括約筋が緩んで墨汁囊からインクがだらだらと出るところからこう呼ばれる。…

※「コウイカ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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