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コクチョウ Cygnus atratus; black swan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

コクチョウ
Cygnus atratus; black swan

カモ目カモ科。全長 110~142cm。頸がたいへん長く,羽毛の縁は色がやや薄くなっているが,体の大部分は黒くほかのハクチョウ類とは異なる。風切羽の一部は白いが,を広げないと見えない。は先端部が白く,ほかの部分が赤い。乾燥地とヨーク半島を除くオーストラリア内陸全域の湖沼などの水域に生息する。乾燥地でも雨が降るとそこへ移動し,乾燥すると以前の生息地へ戻るなど,気象条件によって生息場所を変えることがある。草食性でおもに水草を食べるが,陸上の草も含む。つがいは同じ相手と一生連れ添うものが多く,湖沼の浅瀬に草を積み上げて巣をつくり,雌雄とも子育てに加わる。ニュージーランドではかつて生息していた亜種が絶滅し,今日ではオーストラリアから移入された鳥が野生下で繁殖している。姿が美しく,飼育しやすいので,世界各地の公園や動物園の池でも飼育されている。(→ガンカモ類

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

コクチョウ
こくちょう / 黒鵠・黒鳥
black swan
[学]Cygnus atratus

鳥綱カモ目カモ科の鳥。ハクチョウ類に属するが全身黒色のオーストラリア特産種。全長約1.2メートル。初列風切(かざきり)と次列の外方羽だけが白色、後方肩羽は広くねじれた飾り羽となる。頸(くび)の羽毛は斜めの列になって縮れている。虹彩(こうさい)と嘴(くちばし)は赤色、嘴の端近くに白帯がある。翼を持ち上げて威嚇姿勢をとる行動はコブハクチョウと同様で、両者は類縁があると考えられる。気性は荒く、禽舎(きんしゃ)で繁殖するものは翼で人を強打して攻撃する。原産地では繁殖力旺盛(おうせい)で淡水沼に大群をつくり、多少は季節移動も行う。世界各地の公園の池や動物園に飼われ、繁殖も容易である。1腹4~10卵を産み、抱卵は約40日。食物は完全に植物質で、草類や穀類のほか野生のセロリも好むといわれる。[黒田長久]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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