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コリント人への手紙 コリントびとへのてがみPros Korinthious; The Letters to the Corinthians

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

コリント人への手紙
コリントびとへのてがみ
Pros Korinthious; The Letters to the Corinthians

新約聖書中のパウロ書簡コリントに彼が立てたキリスト信徒の集団にあてられたもの。1書と2書がある。1書はコリントを去ってエフェソス伝道中に伝えられたコリント教会内の紛争や不道徳な行為などについて,あるいは結婚や処女,献金などについて寄せられた種々の質問に関して,57年頃パウロが教示を与えたもの。具体的な諸問題に与えた彼の実践的な解決は異教世界のなかにおかれた教会のかかえる困難に対する力強い導きであり,しかもそのなかには愛の必要,復活の信仰などについて確固とした教説が示されていて,パウロの伝道を知るうえにきわめて価値の高いものである。しかしこの書簡は一部のコリント人の反感を喚起したので,パウロは悪化した情勢の打開をはかってコリントへおもむいたが不首尾に終った。そこでパウロはエフェソスへ戻り使徒としての権威に基づいて自分を弁護し,また反対者を激しく非難する書簡をテトスに託した。これがコリント2書の 10~13章に相当する。しかしその後の事情の好転を聞き,コリント人へ及ぼす影響を考慮してコリント人に対する彼の愛情と協調の精神に満ちた書簡を再びテトスに託した。これが1~9章に相当し,この2つのまったく違った動機により書かれた書簡がなんらかの理由で1つにされて,コリント2書を形成したらしい。

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デジタル大辞泉の解説

コリントびとへのてがみ【コリント人への手紙】

新約聖書の中の、使徒パウロコリントの教会に送った2通の手紙。第1の手紙は教会内に生じた諸問題に対して、実際的解決と指導を与えたもので、第2の手紙は前書に対する反響に答えたもの。コリント書。コリントの信徒への手紙。

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世界大百科事典 第2版の解説

コリントびとへのてがみ【コリント人への手紙 Letters of Paul to the Corinthians】

最初期キリスト教の使徒パウロが,53‐55年にかけてギリシアのコリント(コリントス)にある教会にあてて,彼のいわゆる第3伝道旅行(《使徒行伝》18:23以下)中に小アジアエペソ(エフェソス)から書いた手紙群。新約聖書には第1と第2の二つの手紙が収められているが,とくに第2の手紙は複数(おそらく5通)の手紙をのちの編集者がひとつにまとめた可能性が強い。パウロは49‐52年にかけての彼のいわゆる第2伝道旅行(《使徒行伝》15:36~18:22)の際に,コリントに教会を設立した(50年ころ)。

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大辞林 第三版の解説

コリントびとへのてがみ【コリント人への手紙】

新約聖書に収められている、パウロがコリントの教会へ送った二通の書簡。第二の手紙は複数の手紙が後に編集されたものである可能性がある。コリント書。

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世界大百科事典内のコリント人への手紙の言及

【パウロ】より

…ギリシア語ではパウロスPaulos。
[資料]
 新約聖書中に彼の書いたとされる手紙が13収められているが,そのうち確実に彼のものと思われるものは,《ローマ人への手紙》,《コリント人への手紙》(第1,第2),《ガラテヤ人への手紙》,《ピリピ人への手紙》,《テサロニケ人への手紙》(第1),および《ピレモンへの手紙》の合計7である。《使徒行伝》の後半はパウロを中心にして書かれているが,必ずしも客観性を志した叙述ではない。…

※「コリント人への手紙」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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