ドイツ中部,ニーダーザクセン州の都市。人口4万3119(2005)。ハルツ山地の北縁に位置する。鉛やガラス製品,建築材料などの生産地。史料初出は922年,10世紀後半以来銀鉱採掘に伴う鉱山村落として発足。皇帝ハインリヒ2世は,その経済的重要性に着目してこの地に宮廷を移し,同3世が王宮を造営。13世紀にはザクセン都市同盟,ハンザ同盟の構成員として飛躍的発展をとげ,1290-1340年の間に帝国都市の地位を獲得。14世紀には質権を通じて得た鉱山特権によって第2の隆盛期を経験したが,16世紀にはすべての鉱坑と山林の大部分を失って没落。1803年プロイセンに,15年以後ハノーファーに属する。
執筆者:魚住 昌良
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ドイツ中北部、ニーダーザクセン州の鉱業都市。人口4万4300(2000)。ハルツ山地の北麓(ほくろく)に位置し、10世紀以来、鉛、銅、亜鉛、銀、金などが採掘、精錬、加工される。しかし現在は歴史的都市として有名で、中世の宮殿、ロマネスクやゴシックの教会、市庁舎、粘板岩で屋根や壁を葺(ふ)いた木組みの民家、城壁や塔など、中世さながらの都市像が残っている。ハルツ山地への行楽客の拠点でもある。
[齋藤光格]
ハルツ山地のランメルスベルク鉱山と歴史的建造物が多く残る都市ゴスラー、およびその複雑なオーバーハルツ水利管理システムが1992年、2008年、2010年にユネスコ(国連教育科学文化機関)により「ランメルスベルク鉱山と古都ゴスラーとオーバーハルツ水利管理システム」として世界遺産の文化遺産に登録された(世界文化遺産)。
[編集部]
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