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自由都市 じゆうとし free town; Freistadt

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

自由都市
じゆうとし
free town; Freistadt

中世のヨーロッパの都市のなかで,封建領主の支配の外にあって発達した商業都市。中世の都市の大部分は封建領主や教会などの支配と規制を受けて発達したが,一般市民の経済力の拡大に伴い,支配者の拘束を脱して市民の自治,自衛が行われ,独自の徴税,司法,行政などを行なった。

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デジタル大辞泉の解説

じゆう‐とし〔ジイウ‐〕【自由都市】

神聖ローマ帝国などで教会や封建諸侯に属さず、皇帝国王に市政や商取引の自由を与えられた都市。ドイツリューベックブレーメンハンブルクフランスコルマルなど。帝国自由都市。また、帝国の影響力から完全に脱した中世イタリアベネチアフィレンツェなどの都市国家。自由市。コミューン

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百科事典マイペディアの解説

自由都市【じゆうとし】

中世ドイツの帝国都市(国王・皇帝直属の都市)のうち,兵員提供・歳貢納付の義務を免除された特権都市。13―14世紀ころ登場し,のち他の帝国都市でもその義務が名目化したので,両者の区別がなくなり自由帝国都市として一括された。
→関連項目ストラスブール中世都市都市

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世界大百科事典 第2版の解説

じゆうとし【自由都市 freie Städte[ドイツ]】

ヨーロッパの,主として中近世のドイツに発達した都市のあり方を示す呼称。ドイツでは,13~14世紀のころ,長年の交渉を通し,時に激しい闘争を経て,国王,司教,世俗貴族などの都市領主から大幅な自立を獲得する都市が現れた。これらは,バーゼルケルンシュトラスブルク(ストラスブール),ウォルムスなど司教都市に多い。旧来の帝国都市Reichsstadtが負っていた皇帝にたいする軍役・貢納義務からも解放されており,したがってその法的地位は帝国都市のそれよりまさっていた。

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大辞林 第三版の解説

じゆうとし【自由都市】

中世・近世のドイツで宗教領主の支配から脱して、皇帝直属となった都市。兵員提供・歳貢納入の義務から解放されていた。ケルン・ハンブルクなど。帝国都市。 → 自治都市

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

自由都市
じゆうとし
Freistadtドイツ語

中世ヨーロッパにおいて、国王や諸侯の支配から独立し、大幅な自治権を獲得した都市。厳密には中世末から近世初頭にかけてのドイツで、帝国直属の特権を認められた都市をさし、狭義の自由都市と帝国都市とに区別される。前者はもともと司教座所在地の都市であったが、13~14世紀に司教の都市支配権を排除しながら、自治権を闘い取った都市で、ケルン、マインツ、ウォルムス、バーゼル、シュトラスブルク、シュパイエルその他と、ハンザ都市リューベックとが含まれる。後者は、王領地、帝国領に成立した都市で、一時は100以上を数えた。このタイプの都市には、皇帝の実質的支配権がある程度残っていた点で前者と異なっていたが、それを端的に示すのが、財政上の理由で皇帝が都市そのものを質入れする(帝国担保)という現象である。いくつかの帝国都市は担保が解消されないまま帝国直属性を失い、またいくつかの都市は都市自らが担保を肩代りして帝国直属性を回復し、その機会に自由都市なみの完全自治権を獲得した。中世末より、自由都市を含めた帝国都市が帝国会議に出席する慣行がつくられ、ウェストファリア条約(1648)でこの出席資格が確立し、領邦国家と並んで、裁判権、貨幣鋳造権、宣戦・講和の権利が認められた。近世初頭、帝国担保は禁止されたが、他方帝国権力の空洞化、領邦国家権力の拡張により、帝国都市はしだいに自立性を失い、ドイツ連邦の成立(1815)後はフランクフルト(・アム・マイン)、ハンブルクブレーメン、リューベックの4自由都市のみが、領邦国家と並んで連邦構成員となった。その後フランクフルトはプロイセン領となり、ハンブルク、ブレーメンもナチス時代に一時自立性を失ったが、戦後その地位を回復し、リューベックとともにこの3自由都市が現在でもドイツ連邦共和国の構成員となっている。[平城照介]
『増田四郎著『都市』(1968・筑摩書房) ▽鯖田豊之著『封建都市』(1957・創元社) ▽F・レーリッヒ著、魚住昌良・小倉欣一訳『中世ヨーロッパ都市と市民文化』(1978・創文社) ▽H・プラーニッツ著、林毅訳『中世ドイツの自治都市』(1983・創文社) ▽平城照介「ヨーロッパにおける中世的支配と都市」(『中世史講座3』所収・1982・学生社)』

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世界大百科事典内の自由都市の言及

【楽市令】より

…これらを通して楽市場の基本的性格を考えるならば,あらゆる俗世間的な縁,絆(きずな)が切れる〈縁切り〉の原理が貫いている場であると規定できる。このようにあらゆる権力の支配,社会の規制から自由であることを社会的に承認されていた楽市場は,中世の自由都市,自治都市成立の原点を占める存在であり,当時十楽(極楽)の津(港)と呼ばれた伊勢桑名は,自治都市として権力の支配を拒否していた。事実,中世の自由都市,自治都市を代表する堺や博多も楽市ないしは楽津と呼ばれる存在であったことは,1587年豊臣秀吉が博多に出した法令が,楽市という言葉はないものの,その内容はまったく保証型楽市令と同じものであったことからも確認される。…

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