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シビル・ミニマム シビル・ミニマムcivil minimum

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

シビル・ミニマム
civil minimum

現代都市における市民生活の必要最小限の基準。イギリスベバリッジ報告で使われたナショナル・ミニマムをもじった造語で,日本では 1968年 12月の東京都中期計画がこの考え方を採り,その後,革新自治体を中心に自治体計画の策定指針となった。特に革新自治体が好んで用いた概念であり,近代都市が市民のためにそなえるべき教育や医療,住宅,公園,緑など市民生活に関連する社会資本社会保障最低基準を数量的に明確化し,施策実施の政策公準としたところに特徴がある。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

シビル・ミニマム
しびるみにまむ

都市における市民の最低限の生活環境基準をいう。これは第二次世界大戦後のイギリスの社会保障に関する「ビバリッジ報告」のなかのナショナル・ミニマムnational minimumの語に示唆を受けて自治体専門家の間で用いられるようになった和製英語である。ナショナル・ミニマムは、地域のいかんにかかわりなく、全国民を対象にして最低限の生活が保障される水準をいうが、これに対し、シビル・ミニマムは、市民が生活を営むうえにおいて地域社会が当然に備えていなければならない最低限の基準、つまり市民が安全、健康、快適、能率的な生活を営むうえにおいて、必要不可欠な最低条件ということができる。日本における高度成長政策は1960年代の後半に、そのひずみを多様な形で噴出する。公害が普遍的な社会問題として顕在化し、乱開発、都市の過密化、モータリゼーションの激化、都市の地価上昇などを招き、都市問題を激化させた。さらに、いわゆる経済的弱者に対する生活保障の問題なども不可避となる。シビル・ミニマムはこうした状況への対応の理念として意図された。具体的には、都市型社会における生活の社会化に伴って必要とされる社会保障、社会資本、社会保険などの整備を目ざす。その基準を設定するのは、市民ないしその自治機構としての自治体である。この理念によって、昭和40年代、自動車排ガス規制などの公害規制、諸医療費の軽減、公園・下水道公営住宅などの整備が行われた。[平田和一]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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