医療用医薬品の有効成分を使用した一般用医薬品。スイッチ薬ともいう。従来、医師の処方箋(しょほうせん)が必要であった医療用医薬品を、薬局で処方箋なしで買える一般用医薬品(市販薬、大衆薬)に切り替えた(スイッチした)薬で、OTCは薬局のカウンター越し(over the counter)に購入できるという意味。医療用医薬品の成分のなかで、効き目がよく、使用実績があり、比較的副作用が少なく、安全性の高い成分を配合している。おもなスイッチOTC薬として、解熱鎮痛剤「イブプロフェン」「ロキソニン(ロキソプロフェン)」、胃腸薬「H2ブロッカー」、筋肉痛・関節痛薬「インドメタシン」などがある。医師にかからず、大衆薬で病気を予防・治療する「セルフ・メディケーション」普及の一環として、水虫薬や禁煙補助剤など種類は増えている。しかし使用法を誤ると副作用が起きるケースがあるため、大半のスイッチOTC薬は、薬剤師の対面販売が義務付けられている。
スイッチOTC薬の代金は、医師が処方する医療用医薬品とは異なり健康保険がきかず、患者の全額自己負担となる。その使用割合が増えることが国の医療費抑制につながるとして、政府は2007年(平成19)から候補となる医療成分を事前に公表する制度を導入し、医薬品メーカーのスイッチOTC薬開発を後押ししている。しかし候補になりながら「副作用の恐れがある」「医師が処方する医療用医薬品と競合する」などの理由で、厚生労働省の了承が見送りになるケースも多い。
[編集部]
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