南太平洋,フィジーの首都。同国の主島ビティ・レブ島南東にあるスバ半島の西側に位置する。人口21万(2003)。初期にはオバラウ島のレブカがフィジーの中心地で,多数のヨーロッパ人が居住していたが,1882年にイギリス植民地の主都がスバに移転した。良港のためフィジーの海の玄関となり,また南太平洋における商工業の中心地として栄えている。南太平洋大学があり,周辺の太平洋諸国の学術上の中心としての役割も果たしている。人口のうえでは商業などに従事するインド人が最も多く,ついでフィジー人が多いが,そのほかにもヨーロッパ人,中国人,太平洋諸島の人々など,きわめて多種の民族が住んでいる。雨量が多く,年間3000mmに達する。
執筆者:小川 正恭
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南西太平洋、フィジーの首都。フィジー諸島の主島ビチ・レブ島南東岸に位置する。良港で、古くから太平洋の十字路にある自由港として栄え、現在では世界一周の豪華客船も寄航する。人口17万7300(2003推計)。1970年にフィジーが独立するまではイギリスの植民地政庁があり、南西太平洋を支配するイギリス総督が駐在した。そのためイギリス系の銀行、商社、百貨店が多い。また、19世紀末からサトウキビ農園の労働者として多数のインド人が流入したため、人口構成ではインド系フィジー人がフィジー系フィジー人を上回る。コプラ、砂糖、果実を輸出し、やし油工場もある。また、南太平洋大学、カーネギー図書館、博物館、植物園があり、観光客も多い。
[大島襄二]
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