スモック(英語表記)smock

翻訳|smock

デジタル大辞泉 「スモック」の意味・読み・例文・類語

スモック(smock)

ゆったりとした上っ張り事務服画家仕事着子供の遊び着など。
スモッキング」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「スモック」の意味・読み・例文・類語

スモック

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] smock )
  2. 衣服を汚さないため、服の上から着るゆったりした上着。上っ張り。仕事着。〔婦人の言葉づかひ模範集(1932)〕
    1. [初出の実例]「長目のスモックを着て店番をしていた登美子は」(出典:貞観儀式(1963)〈竹西寛子〉)
  3. スモッキング

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スモック」の意味・わかりやすい解説

スモック
smock

上っ張りに相当する英語。語源は,頭からかぶって着る衣服を意味する smocであるが,時代を経るに従って4様の意に変遷した。 (1) 13~18世紀までの素肌にじかに着用する女性用下着。古くは smicketと綴られた。上質のリネン,ケンブリック,オランド,ときには絹でつくられ,身頃や袖にゆとりをもたせるための特殊な手芸,すなわちスモッキングが施されていた。これは胸と肩の部分に,縦方向の細いプリーツをたたみ,金銀糸,色糸で固定し装飾的効果も兼ねるもので,今日でも婦人子供服に多く用いられる。 18世紀末スモックはシフトと名を変え,さらに 19世紀以降はシュミーズと呼ばれるようになった。 (2) 植民地時代のアメリカで,農場労働者や一般労働者が着た厚手の目の粗いリネンのシャツ。 (3) 18世紀以降,ヨーロッパ各地の農場労働者や羊飼いが着ていたスモックフロックの略語。保温と,よごれを防ぐため,日常,服の上から重ねて着たもの。膝丈,長袖で,胸部にはスモッキングが施され,スカートの部分にゆとりをもたせてある。材料はホームスパン,厚手綿など。 (4) 今日では腰丈のゆったりした上着の意で,特に画家,エンジニア,婦人,子供の作業用のものをさす。また,「スモック風」は,ゆったりした,肩ヨークやスモッキングのある上着に冠せられる。

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改訂新版 世界大百科事典 「スモック」の意味・わかりやすい解説

スモック
smock

衣服の上に着るゆったりした上着。おもに木綿で作られ,長袖,丈も長めで身ごろにギャザーを入れる。画家の仕事着や子ども服として用いられる。もともとは中世初期にあらわれた,麻地にししゅうなどの装飾をほどこした女性用シュミーズを指した。17世紀には昼用,夜用と別々のスモックがあり,上流婦人たちはそれぞれ1ダース以上持っていたという。19世紀になって労働着として粗い麻製のゆったりした短い外衣が用いられるようになり,今日のような形,用途となった。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スモック」の意味・わかりやすい解説

スモック
すもっく
smock

(1)上っ張りのこと。子供、婦人、画家などが、服の上に汚れ防止のために着るもの。丈は腰あたりまであり、身頃(みごろ)にギャザーを入れ、ゆったりした長袖(ながそで)のデザインが基本形である。生地(きじ)はじょうぶで洗濯のきく木綿、または木綿と化繊の混紡のものが用いられる。(2)19世紀に農夫の着ていた上着。厚手の麻布などでつくられ、身頃にギャザーが入っている。(3)17世紀以前に用いられた肌着の一種。フランス語のシュミーズにあたる。フランネル、麻、綿などでつくられた。

[菅生ふさ代]

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百科事典マイペディア 「スモック」の意味・わかりやすい解説

スモック

丈の長めのゆったりした上着のこと。もとは西欧の農民や木こりの仕事着で,背と胸に装飾的なひだとり(スモッキング)がしてあった。現在はこのスタイルをとり入れた上着をさし,日常着や,子ども,画家などがよごれよけとして着用する。

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世界大百科事典(旧版)内のスモックの言及

【シュミーズ】より

…17世紀から18世紀にかけては,貴族の服装に,ししゅう,フリル,レース飾りのついたシュミーズは不可欠であったが,イギリスでは,ヘンリー8世在位(1509‐47)中は貴族に対して襞(ひだ)のある,金銀のししゅうのついた絹製のシュミーズの着用を禁じた。女性のシュミーズは,イギリスでは13世紀ころからスモックと呼ばれ,装飾性が強まり,17世紀ころには新年の贈物にも使われた。19世紀に,男性のシュミーズがワイシャツとなり,フロックコート,長ズボン,ベスト,ネクタイという服装様式が確立すると,ワイシャツの下に別の下着が着用されるようになった。…

※「スモック」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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