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スモン スモン SMON; subacute myelo-optico-neuropathy

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

スモン
スモン
SMON; subacute myelo-optico-neuropathy

亜急性脊髄視神経末梢神経病の英語名の頭文字をとって名づけられた。下痢と腹痛の続いたあと,両下肢の先端から左右対称にしびれが上行し,下半身で停止する人が多いが,上半身にも及び,また視神経障害で失明し,さらに死にいたる場合がある。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

スモン

整腸剤のキノホルムが原因の薬害病で、足のしびれなどの症状から始まり、重症になると両足が完全にまひし、視力障害なども引き起こす。当時の厚生省は70年9月、キノホルムの製造販売と使用の中止を決定したが、72年までに全国で1万1127人のスモン患者が確認された。原因究明までに、感染説やウイルス説も流布し、患者は差別に苦しんだ。06年11月末現在の生存患者は全国で2430人で、県内では今年5月現在、患者約20人に特定疾患医療受給者証が交付されている。

(2007-06-27 朝日新聞 朝刊 岩手全県 1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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世界大百科事典 第2版の解説

スモン【SMON】

subacute myelo‐optico‐neuropathy(亜急性脊髄・視神経・末梢神経障害)の略。スモンは,下痢止めとして市販されていたキノホルムにより生ずる神経障害で,1972年までに全国で1万1007人の患者をもたらした。本症は1955年ころから日本でぽつぽつと発生し,漸次増加の一途をたどり,原因不明の病気として医学界はもちろん大きな社会問題となった。厚生省のスモン調査研究協議会を中心にあらゆる方面から病因の追究がなされ,70年田村善蔵と吉岡正則は患者の緑尿からキノホルムを検出,それを受けて椿忠雄らは疫学調査を行い,キノホルム病因説を発表した。

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大辞林 第三版の解説

スモン【SMON】

亜急性脊髄視神経症。下痢の治療剤キノホルムが原因と考えられている神経障害。スモン病。

スモン【SMON】

〖subacute myelo-optico-neuropathy〗
スモン

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

スモン
すもん
SMON

亜急性脊髄(せきずい)視神経障害(subacute myelo-optico-neuropathy)の頭文字をとった病名で、まだ原因不明のときに名づけられたもの。現在ではキノホルム剤服用による中毒性神経障害とよぶべきものである。昭和30年代の初めころから、日本で多数の患者が発生した原因不明の神経疾患であったが、1970年(昭和45)キノホルム剤服用により生ずる中毒性神経疾患の疑いが濃くなり、キノホルム剤の販売中止とともに患者の発症がみられなくなった。1972年3月、原因はキノホルム剤服用によるものと結論され、厚生省(現厚生労働省)では特定疾患(難病)の一つとしてその対策が講じられた。近年における薬害の一つとして重大な反省を迫られる疾患であり、新しい患者の発生はなくなったが、後遺症に悩む多数の患者に対する補償と治療、患者の社会復帰が大きな問題となっている。
 一般にキノホルム剤は、胃腸炎、胆道疾患、肝疾患、その他多くの消化器疾患に基づく下痢、腹痛、悪心などにきわめて有効な薬剤であるが、1日の服用量が多いほど、また服用期間が長いほどスモンの発症率は高く、成人以上にみられるが、男性より女性に多く発生している。病理学的には脊髄、末梢(まっしょう)神経、視神経に対称的な亜急性の変性所見がみられ、脊髄では後索と側索の変性が、また末梢神経および視神経では軸索の変化が強く認められている。
 症状は、神経症状に先だって下痢や腹痛などの腹部症状がみられ、引き続いて急性または亜急性に対称性の下半身、ことに末端に強い知覚障害がおこるのが特有で、知覚障害の境界は不鮮明である。知覚障害のうちでも異常知覚が顕著で、締め付けられるとか、じんじんするなどの耐えられない感覚が特有である。同時に下肢の筋力低下、錐体路(すいたいろ)症状(腱(けん)反射亢進(こうしん)、バビンスキー反射陽性)を示すことが多い。そのほか、両側性視力障害、脳症状(意識障害、けいれん、注意力散漫、不眠、不随意運動など)や精神症状、緑色舌、緑色便、膀胱(ぼうこう)・直腸障害などを伴ってくる。発症以後は慢性の経過を示し、末梢部に強い異常知覚が現れる。治療としては特有なものがなく、対症療法としてビタミンB12やB1の大量投与、副腎(ふくじん)皮質ステロイドなどが試みられているがなかなか効果が少なく、リハビリテーション療法も行われているが、効果はきわめて不十分なものである。[里吉営二郎]

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世界大百科事典内のスモンの言及

【キノホルム】より

…1日0.3~0.6g内服であったのが,1920年代に一般の下痢にも用途が拡大され,1日1~2g使用されるようになった。 1955年ころから日本でスモン(亜急性脊髄視神経炎)が発生したが,豊倉康夫らは70年にスモン患者の緑舌に緑色毛状苔が生え,便が緑色になることに着目し,同年田村善蔵らはスモン患者の緑舌の緑色物質はキノホルムと鉄の化合物であることを明らかにした。さらに同年,椿忠雄らはキノホルムがスモン発症の原因である可能性が強いことを示した。…

【製造物責任】より

…製造物責任は,アメリカの判例で発展したが,ヨーロッパ共同体(EC)は,1985年に製造物責任指令を理事会が採択して加盟国に指令に従った立法を義務付け,その後ヨーロッパ連合(EU)に加盟する大部分の国はその義務を果たした。日本で,食用油の欠陥による身体傷害をもたらした森永ヒ素ミルク中毒事件カネミ油症事件,医薬品の副作用による健康被害をもたらしたサリドマイド事件やスモン病事件などは製造物責任に該当する事件である。従来は,過失がなければ責任がないという過失責任の原則を定める民法の規定(民法709条)のもとで,解釈により製造者に重い責任を認めるべきだという考え方が学説,裁判例で採用されていたが,1994年にようやく製造物責任法(1995年法律第85号)が公布され,95年7月1日から施行されるに至った。…

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