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スラム・クリアランス slum clearance

世界大百科事典 第2版の解説

スラム・クリアランス【slum clearance】

不良住宅が密集し住宅の老朽化極限に達したため,スクラップ・アンド・ビルド以外の手段では地区の再生が期待できない地区において,公共団体が事業主体となって,土地を買収し,不良住宅を除却,整地後,公共賃貸住宅を建設し,地区内の貧困層を低家賃で居住させる一連の事業をスラム・クリアランスという。 住宅は土地に固定して供給され,現場生産を条件づけられるため,マスプロマスセールに向かず,住宅の市場は概して小さく分割されている。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内のスラム・クリアランスの言及

【住宅政策】より

…事業には二つの方式がある。一つはクリアランス方式といわれるもので,住宅が集団的に老朽荒廃化した地区において住宅や施設を全面的に建て替える方式である(スラム・クリアランス)。いま一つは,住宅や環境の悪化が現在進行中の地区で,改善施策を中心にそれ以上の悪化を食い止める主旨のもので,修復方式という。…

【住宅問題】より

…その結果,48年公衆衛生法が制定され,上下水道・道路整備等都市環境整備へ衛生面からの公的介入が行われるようになった。一方,住宅に関しても51年のシャフツベリー法に始まる住宅立法が相次いだ(〈スラム・クリアランス〉の項参照)。そして,1909年の都市計画および住居法において,(1)都市公共施設の整備,(2)不良住宅地区の改善,(3)新しい不良住宅抑制のための建築制限,(4)人間の居住に適さない住宅についてその持主に対する閉鎖・改善命令を規定した住居監視員制度,(5)低所得者に対する公営住宅の直接供給という住宅政策の体系をつくりあげた。…

【都市再開発】より

…一方,災害という契機によることなく,都市の改造や更新を行った代表例には,たとえば首都の威容を誇示し権力の中枢機能を整備しようとした19世紀中葉のパリ県知事G.E.オスマンによるパリの大改造がある。また,社会不安の温床となるという理由からスラム・クリアランスが,19世紀のイギリス,次いで20世紀に入ってからのアメリカおよび日本でも限定的に着手されるにいたった。しかし,第2次大戦前の都市再開発は,概していえば主要な街路などの都市基盤施設(インフラストラクチャー)を建設するための改造事業が中心であって,市民の都市生活と密接にかかわる住宅や居住環境の整備との一体化や不燃化をほとんど実現できなかった。…

※「スラム・クリアランス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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