タンガニーカ湖(読み)タンガニーカコ(英語表記)Lake Tanganyika

デジタル大辞泉 「タンガニーカ湖」の意味・読み・例文・類語

タンガニーカ‐こ【タンガニーカ湖】

アフリカ南東部、大地溝帯にある断層湖南北に細長く、大部分タンザニアコンゴ民主共和国との国境をなす。面積3万2000平方キロメートル。最大深度は1470メートルで、世界第2位。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「タンガニーカ湖」の意味・読み・例文・類語

タンガニーカ‐こ【タンガニーカ湖】

アフリカ中部、コンゴ民主共和国(旧ザイール)とタンザニアの国境をなす淡水湖ビクトリア湖に次ぐアフリカ大陸第二位の大湖で、アフリカ大地溝帯の中央部にあたり、最大水深は一四三五メートルで世界第二位。二九三種の固有の動物が棲む。湖面標高七八二メートル。面積三万一九〇〇平方キロメートル。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「タンガニーカ湖」の意味・わかりやすい解説

タンガニーカ[湖]
Lake Tanganyika

東アフリカ,アフリカ大地溝帯中の大湖。長さ約660km,最大幅70km,面積約3万3000km2(世界7位。ビクトリア湖に次いでアフリカ2位)。湖面標高772m(最近100年間に12~13mの水位変動を記録),最大深度1470m(バイカル湖に次いで世界2位)。4ヵ国が国境を接し,東岸の大部分はタンザニア,北東端部はブルンジ西岸はコンゴ民主共和国(旧,ザイール),南端部はザンビアに属する。湖岸平野の発達はきわめて悪く,流入河川は東岸のマラガラシ川,北岸のルジジ川などに限られる。流出河川は西岸中部のルクガ川で,コンゴ川水系に属する。湖水の垂直方向の循環がきわめて弱いため,典型的な貧栄養湖である。動物相では400を超える種のうち約300種が固有種である点が特異で,湖誕生の古いことを物語っている。湖岸の港ではタンザニアのキゴマとコンゴ民主共和国のカレミエが重要で,両者を結ぶ定期航路は大陸横断の幹線ルートの一部である。1858年R.バートンとJ.スピークがヨーロッパ人として初めて湖岸に到達。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タンガニーカ湖」の意味・わかりやすい解説

タンガニーカ湖
タンガニーカこ
Lake Tanganyika

アフリカ大陸東部の湖。大部分はタンザニアコンゴ民主共和国の国境地帯を占めるが,北端ブルンジ,南端はザンビアに及ぶ。面積 3万2900km2アフリカ大地溝帯グレートリフトバレー)に沿い,最大水深 1436mはロシアのバイカル湖に次いで世界第2位で,湖岸は急斜面をなす。東方からマラガラシ川,北方キブ湖からルジジ川などが注ぐ。流出河川は西流するルクガ川のみ。東アフリカと西アフリカの動植物帯の境界をなし,293種のこの地域固有の動物が生息する。湖岸には沿岸各国の湖港があり,湖上運輸,漁業が重要。1858年探検家のジョン・H.スピークとリチャード・バートンがヨーロッパ人で初めて湖岸に到達,1870年代にはヘンリー・M.スタンレーとデービッド・リビングストンが探査。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タンガニーカ湖」の意味・わかりやすい解説

タンガニーカ湖
たんがにーかこ
Lake Tanganyika

アフリカ南東部、西リフトバレー(大地溝帯)中央部にある断層湖。南北約700キロメートル、東西最大約80キロメートル、面積約3万3000平方キロメートルで、ビクトリア湖に次ぐアフリカ第二の湖。湖面の標高は現在772メートル前後であるが、最近約100年間で最大15メートル程度の変動が観測された。最大深度は1471メートルに達し、バイカル湖に次いで世界第二の深い湖である。西から流出するルクガ川が唯一の流出河川で、コンゴ川(ザイール川)に注ぐ。東岸の大部分がタンザニア、北部がブルンジ、西岸の大部分がコンゴ民主共和国(旧ザイール)、南端はザンビアの四か国にまたがる国際湖で、タンザニアのキゴマとコンゴ民主共和国のカレミーを結ぶ航路など、沿岸各国間の定期航路がある。湖水にすむ約400種の生物の約4分の3が固有種であることは、湖の誕生が古いことを物語る。1858年、イギリスのR・バートンとJ・スピークがヨーロッパ人として初めて湖岸に達した。

[田村俊和]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android