チーム・ティーチング(読み)チームティーチング(英語表記)team teaching

翻訳|team teaching

百科事典マイペディア 「チーム・ティーチング」の意味・わかりやすい解説

チーム・ティーチング

教師協力による教授組織と児童生徒の弾力的編成による改善的教育組織。複数学級の生徒を大集団,中集団小集団等に弾力的に編成して,数名の教師によって構成されるチームが,教授及び生徒指導をおこなう。学年制・学級制による固定化された従来の編成が多様化する教育内容や方法に対応できないとの批判から生まれた。→学級編制
→関連項目インフォーマル・エデュケーションオープン・スクール

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チーム・ティーチング」の意味・わかりやすい解説

チーム・ティーチング
team teaching

数名の教師がチームをつくって児童生徒の学習指導を担当する教授組織の一形態。 19世紀末から 20世紀初めにかけての新教育運動にみられる諸実践源流としながら,1950年代後半に,アメリカで実践されるようになった。チームの組み方,協働の仕方は多様でありうるが,基本的パターンは階層制度と協同制度の2つで,前者は指導教師が数名の若年教師や補助教師を指導,監督する方式後者は平等の専門家として教師が協同して教育活動に従事する方式である。いずれにせよ教育組織の再編成によって学習指導活動における教師のさまざまな能力才能を組織化し最大限に発揮させることを目指すものである。特に若年教師の職業的能力を熟練者との組合せで伸ばすこと,複数の教師により子供たちすべてに好ましい学習環境を提供し,学習意欲を高め,学習効果をあげることが基本的な目標とされる。

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知恵蔵 「チーム・ティーチング」の解説

チーム・ティーチング

複数の教師が協力して教育指導にあたる方式。協力教授組織ともいわれる。児童生徒の能力などに応じて教育指導を個別化したり、チームの長に特別手当を出すことによって教員の待遇改善を図るなどの目的で米国で提唱され発達した。日本では1970年前後にその理論や実践が紹介され、多くの小・中学校に導入、実践された。近年では、個に応じた教育指導の観点から、国の政策として推進されている。

(新井郁男 上越教育大学名誉教授 / 2007年)

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