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トラスト トラスト trust

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

トラスト
トラスト
trust

同一産業部門における資本の結合を軸にした独占的企業結合で,企業合同ともいう。おもな形態としては次の3つがある。 (1) 株式の信託。数個の企業の株主がその株式を受託者団に信託し,受託者団はこれらの株式の議決権を行使することによって当該数企業を統一的に支配することができる。

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デジタル大辞泉の解説

トラスト(〈英〉・〈フランス〉trust/〈ドイツ〉Trust)

信頼すること。信用。「トラストミー(=私を信じなさい)」
同一業種の各企業が独占的利益を得ることを目的に、資本的に結合する一形態。カルテルと異なり、各企業の独立性はほとんど失われる。企業合同。
ナショナルトラスト」の略。「トラスト運動」

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百科事典マイペディアの解説

トラスト

同一業種の諸企業が市場支配のため結合した高度な独占体。企業合同とも。カルテルより結び付きが強く各企業は独立性を失う。結合の仕方は,合併による合同,持株会社,営業授受,リース,株式の信託などを包括している。
→関連項目企業集中鉄鋼業独占禁止法独占資本USスチール[会社]ユニリーバ[会社]

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ナビゲート ビジネス基本用語集の解説

トラスト

企業合同と訳される。複数企業が、市場競争を排除し、市場での利益を独占する目的で資本結合を行うこと。資本による支配が行れる点で、カルテルより強固な結合形態といえる。 同業種間にわたる水平的合同、異業種間にわたる垂直的合同などがある。

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日本の企業がわかる事典2014-2015の解説

トラスト

正式社名「株式会社トラスト」。英文社名「TRUST CO., LTD.」。小売業。昭和63年(1988)設立。本社は名古屋市中区錦。VTホールディングス子会社の中古車販売会社。海外個人向けに輸出販売を行う。インターネット上の自社ウェブサイトを利用。アフリカ中南米中心。東京マザーズ上場。証券コード3347。

出典|講談社
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世界大百科事典 第2版の解説

トラスト【trust】

競争制限を主目的とした企業間の水平的結合をいい,〈企業合同〉ともいう。ときには,この企業結合行為ばかりでなく,企業結合の結果として成立した独占的市場支配力をもつ巨大企業そのものをいう。トラストという用語は,アメリカにおいて1870年代に発生した〈受託者方式(トラスティー方式trustee device)〉による企業結合に由来する。その発端となったスタンダードオイル・トラスト(1879成立)を具体例としてみると,同社は,アメリカの石油精製能力の約90%を占める約40社の株式がJ.D.ロックフェラーを中心とする9人の受託者に委託される協定を基礎にして成立した企業である。

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大辞林 第三版の解説

トラスト【trust】

信頼。信用。
同一業種の企業が資本的に結合した独占形態。自由競争による生産過剰・価格低落を避け,市場独占による超過利潤の獲得を目的として形成される。カルテルよりも結合の程度が高く,加入企業は独立性をほとんど失う。 → カルテルコンツェルン
信託。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

トラスト
とらすと
trust

独占的大企業または独占的大企業を形成する企業合同のことをいう。トラストという語はもともと信託のことをさしたが、それが独占的大企業を意味することばに転用されたのは、次のようなアメリカにおける独占体形成の歴史に基づく。すなわち、1879年にスタンダード石油トラストが結成されて、トラスト証券と引き換えに、約40社の石油会社の議決権付き株式がJ・D・ロックフェラーをはじめとする少数の受託者へ委託された。これにより受託者は、これら多くの石油会社の役員の選任と経営管理を統一的に行うことができるようになり、石油製品販売価格の統制、供給数量の制限などについて独占的支配を行った。このようなトラストをトラスティ方式によるトラストという。スタンダード石油トラストの成功によって、精糖トラスト、綿実油トラスト、ウイスキー・トラストなど多数のトラストの形成に波及した。しかし、1890年に砂糖トラストがコモン・ロー(一般法)により違法の判決を受け、また同年、シャーマン反トラスト法が制定されることによってトラスト規制の強化が実現すると、トラスティ方式にかわって、持株会社の設立による株式の集中的所有に改組されるようになった。これを持株会社によるトラストという。さらに1904年、北部証券会社事件によって同持株会社が裁判所から解散の判決を受けるに至ったので、これにかわってコミュニティ・オブ・インタレスト利益集団)およびフュージョン(企業合同)が形成されるようになった。こうした歴史から、企業合同によって形成された独占体をトラストと称するようになったのである。
 アメリカでは、前記のようなトラスト形成の歴史をみてもわかるように、19世紀以来多数のトラストが形成された。この結果アメリカでは、トラストは独占(モノポリー)の代名詞とされるまでに至った。アメリカの独占禁止法がとくに反トラスト法といわれるのはこういう歴史的理由に基づくものである。とくに、1898年から1903年に至る世紀の転換期におけるトラスト運動により、USスチール、アメリカン・タバコなど445のトラストが形成され、アメリカはトラストの母国とまでいわれるようになった。
 これに対して日本では、第二次世界大戦前は独占禁止法が制定されていなかったにもかかわらずトラストの形成はあまりみられず、1907年(明治40)に帝国製麻が近江(おうみ)製麻などの製麻会社を合併して製麻トラストとなった事例のほかは、三井財閥系の製紙トラストとしての王子製紙が1932年(昭和7)富士製紙などの製紙会社を合併して成立し、また半官半民の製鉄トラストとしての日本製鉄が1934年に成立したのが目だつ程度であった。これは、日本における企業集中の形態が、水平的結合としてのトラストに先行して、多角的結合としてのコンツェルンが財閥として形成されたため、財閥の資本系列に阻まれてトラスト的大合同にまで至らなかったからであった。
 第二次大戦後になると、産業構造が重化学工業へ傾斜していく過程で、しだいに重化学工業部門の巨大企業が経済力を集中し、市場における主導的な地位を占めるようになった。しかし、1947年(昭和22)に独占禁止法が制定されていることもあって、これらの巨大工業会社、たとえば1964年の三菱(みつびし)重工業の合同や1970年の八幡(やはた)・富士両製鉄会社の合併による新日本製鉄(現、新日鉄住金)の成立をみても、有力な競争会社が他に存在していて、完全独占という意味でのトラストとはなっていない。[御園生等]
『御園生等著『日本の独占』(1960・至誠堂) ▽上林貞治郎他著『現代企業形態論』(1962・ミネルヴァ書房)』

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世界大百科事典内のトラストの言及

【アメリカ合衆国】より

…しかし,20世紀に入り,国家機能の拡大に伴い行政業務も増大し,ことにF.D.ローズベルト大統領時代に,内にニューディール,外に第2次大戦と,政府の機能は飛躍的に拡大し,大統領の強い政治指導が要請されるにいたった。ここに多忙な,強力であるべき大統領にとってその分身ともいうべき側近が必要とされ,ローズベルトの時代にはブレーン・トラストとしてスタッフが強化されたが,1939年には大統領府Executive Office of the Presidentが設置され,今日ではホワイト・ハウス事務局,管理予算局,国家安全保障会議,中央情報局(CIA)など強力な機関が各省と別に大統領に直属している。ことに,ホワイト・ハウス事務局の補佐官は,大統領の政策決定に大きな影響力をもち,大統領とこれらのスタッフに広範な権限が集中され,ついにはニクソン大統領時代の〈帝王的大統領〉制との批判をうけるまでにいたる。…

【企業】より

…(a)企業連合は,二つ以上の独立企業が協定によって相互に結合する形態で,市場統制の目的をもって形成される企業連合がカルテルである。(b)企業合同は,各企業が独立性を放棄して,完全に一体となって結合する形態で,市場統制を目的として形成される企業合同がトラストである。(c)コンツェルンは,独立したいくつかの企業が資本的に強く結合している企業集中の形態である。…

【独占】より

…また,市場の売手側に独占が生じることが多いので,経済学は売手独占を分析することが多かったが,最近では買手独占にも関心がもたれている。
[独占力と独占の形態]
 一定の商品の地理的に限定された市場における独占力が独占力の基礎的概念であり,この独占力を発揮する目的でカルテルトラストという形態の独占が形成される。法律的に独立な複数の企業が協定を通じて,生産,投資,顧客などを割り当て,価格を固定して,競争を制限することをカルテルという。…

【持株会社】より

…このピラミッドの頂点にある最高持株会社は,子会社を直接支配するだけでなく,孫会社以下の全傘下企業を間接的に支配する。多産業にわたって構成されたピラミッド型支配構造がコンツェルンであり,同一産業内のそれがトラストである。持株会社による企業集中は,アメリカではコモン・ローによって違法とされた受託者トラストに代わる形態として,19世紀末から20世紀初頭にかけて盛んに行われたが,1914年のクレートン法(アンチ・トラスト法)によって設立に制限が設けられた。…

※「トラスト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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