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ドス・パソス John Dos Passos

世界大百科事典 第2版の解説

ドス・パソス【John Dos Passos】

1896‐1970
アメリカの小説家。両親が内縁関係であったため,著名な弁護士である父に愛されながらも16歳まで認知されなかったこと,少年時代世界各地を旅行したことが,彼の文学に影響を与えた。ハーバード大学審美主義洗礼をうける。野戦衛生部隊員として第1次大戦に参戦した体験から,軍隊を批判した《ある男の入門――1917年》(1920),《三人の兵士》(1921)を出版。大戦後は〈失われた世代(ロスト・ジェネレーション)〉の作家たちと交わり,パリ,スペインなどを転々とし,《ロシナンテ再び旅に》(1922),《オリエント急行》(1927)などの旅行記を書く。

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世界大百科事典内のドス・パソスの言及

【アメリカ文学】より

…フォークナーも特異な文体家であるが,代表作《響きと怒り》(1929)などにより,南部社会の深層を〈意識の流れ〉の手法の開拓やトウェーン伝来の語り口を通じてみごとに剔出して見せた。ドス・パソスは《U.S.A.》(1930‐36)その他でアメリカの政治・社会の状況にメスを入れた。 29年の大恐慌を境に,頽廃的ムードの中にも繁栄していた1920年代の社会は冷たく暗い幻滅感と危機感をたたえた社会へと変わり,社会的関心を第一とする作品が目につくようになる。…

【反ファシズム】より

…日独伊三国軍事同盟締結と大政翼賛会,大日本産業報国会の結成は,40年のことであったが,このときにはすでに反ファシズムの組織と言論は皆無に近かった。【鈴木 正節】
【国際的な反ファシズム文化運動】
 国際的な反ファシズム文化運動の先駆としては,反戦を掲げてロマン・ロランとバルビュスが呼びかけ,ゴーリキー,アインシュタイン,ドライサー,ドス・パソスらが発起人に名を連ねる,1932年8月アムステルダムの国際反戦大会に29ヵ国2200名を集め,翌年パリで第2回大会を開催した〈アムステルダム・プレイエル運動〉,フランスの急進社会党代議士ベルジュリが主唱し,J.R.ブロック,ビルドラックらの協力した33年5月結成の〈反ファシズム共同戦線〉,ジッド,マルローらによる〈革命作家芸術家協会〉の33年における反ファシズム運動などがあげられる。しかし,それが政治的立場を超えた知識人の統一運動として定着するのは,34年の2月6日事件をまたなければならない。…

【U.S.A.】より

…アメリカの小説家ドス・パソスの小説。《北緯42度線》(1930),《1919年》(1932),《ビッグ・マネー》(1936)の三部作が,1938年《U.S.A.》として一巻にまとめられた。…

※「ドス・パソス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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